役者を辞めたくなる癖
MCU映画でキャプテン・アメリカを熱演し、現実世界では社会的弱者をサポートするために様々な行動を取る姿が“リアル・ヒーロー”だと称えられているクリス・エヴァンスが、なんと頻繁に俳優を辞めることを考えていると米Varietyで告白した。
「数ヵ月に1回は、役者をやめようと思っている。ハハハ」と笑いながら発言したクリスは、この思考はクリスいわくよくあることらしく“癖”のようなものだと説明。
「(役者を辞めようと)思ってもう何十年も経つ。常に辞める理由を探しているんだ。でも!(役者の仕事は)大好きだよ。だからこそ、(新作映画『ナイブス・アウト』の監督である)ライアンのことを気に入っているんだ。彼はユニークな監督なだけでなく、脚本も独創的。映画『スノウピアサー』(2013)をやったのも同じ理由で、こだわりが強い作家なら演じたいと思う。僕はこだわりの強い人が好きだから、どんなこだわりでも、違う業界の人でも、惹かれるものがあるし、探求したいと思う」
常に役者引退を考えながらも、2000年からほぼ毎年ドラマや映画に出演し続けているクリス。彼が役者を辞めないのは、クリスの役者魂をくすぐる監督や作家、ストーリーがあるからだと話した。
監督業に興味
第一線を走り続けてきた俳優だからこそ思うのかもしれない“癖”を明かしたクリスは、監督業に興味があることも告白。
2014年に映画『ビフォア・ウィー・ゴー』で監督デビューしたクリスは、再びメガホンを取ることについて、「監督をしてみたいけど、物語を書く勇気と集中力がない。一番難しいのは、(物語のベースとなる)材料を探すこと。素晴らしい物語は触れられずにそこにあるわけではないからね」と、新たなストーリーを創造することの難しさを明かした。
とはいえ、クリスには伝えたい物語について漠然としたアイディアがあるようで、「仏教」に関連した作品を作ってみたいと興味を示した。
「仏教がすごく好きで、特定のものに分類する必要はないのだけど、様々な仏にまつわる物語は人々を感動させると思っている。僕たちはみんな、自我の観点から、僕たちの関連性とは何か、どんな人になるべきか、喜びや愛や目的の定義は何かを見つけたいと思っている。おおまかな概念として仏教はそれらを伝えている」
そんな希望を明かしたクリスだが、「(仏教)を表現しながら、重くなりすぎず、信心深くならないように、でも社会と重ねられるようにまとめるのは難しい」「僕にはそんな物語を書くスキルがない」と話し、実現に向けてはまだ模索中だと語った。(フロントロウ編集部)