シンガーのテイラー・スウィフトが、2019年アメリカン・ミュージック・アワードで自身の過去の楽曲をメドレーで披露。ジャスティン・ビーバーのマネージャーとして知られるスクーター・ブラウンとの対立の渦中にあるテイラーは、どう訴えた?(フロントロウ編集部)

渦中のテイラーがステージへ

 米時間24日午後に開催されたアメリカン・ミュージック・アワード(以下AMA)にシンガーのテイラー・スウィフトが出演。ここ10年で最も輝かしい功績を残したアーティスト(Artist of the Decade)として表彰された。

画像: 渦中のテイラーがステージへ

 テイラーといえば、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデを抱える音楽マネージャーのスクーター・ブラウンとの対立が激化したばかり。

 今年7月にスクーターが、テイラーがデビューから2018年末まで所属していた音楽レーベルのビッグマシン・レコードを買収したことにより、テイラーが制作した過去の楽曲の原盤権を獲得。その後テイラーが原盤の所有権を取り戻すために、過去にリリースした全6作のアルバムを「再レコーディング」すると宣言したことで一時は収束したかと思われたこの騒動だが、11月にはビッグマシン・レコード側が今回のAMAを含め、テイラーが過去の楽曲を歌うことを阻止したと、再びテイラーがスクーターを告発した。

テイラーが圧巻のパフォーマンス

 音楽界を揺るがす大きな騒動に発展した今回のできごとには、テイラーと仲が良いことで知られるジジ・ハディッドやセレーナ・ゴメス、カーラ・デルヴィーニュをはじめ、多くのセレブがコメントを発表し、アーティストが作品を所有するべきと訴えてテイラーを支持。その数日後には、テイラーがAMAで過去のヒット曲をパフォーマンスすることが正式に許可され、パフォーマンスの行方に注目が集まった。

 そして米時間24日、テイラーがAMAのステージに登場。最新アルバム『ラヴァー』に収録されている楽曲「The Man」でステージの幕を開けた。

 テイラー自身が“もし男だったら”という仮定をテーマに書いた同曲で、「もし私が男だったら、もっと楽に成功を手にできたかもしれない」と歌うテイラー。今回スクーターとの対立について潔く声を挙げたテイラーだけれど、テイラーが「騒ぎすぎ」という声も一部で上がっている。そんな状況に反対するように、「男だったら、頑張りはちゃんと認めてもらえる。みんな私が言うことに反対したりしないし、私が称賛に値するかどうかなんて疑問すら抱かない」という歌詞が登場する曲を選んだことで、テイラーが女性であるが故に受けてきた批判は、男性には向けられるものではないはずと、音楽業界でテイラーが直面してきた性差別について歌い、歌詞を通じてスクーターとの対立にメッセージを送った。

 さらにこの日テイラーは、過去曲に対する思いをファッションを通じて表現。

画像1: テイラーが圧巻のパフォーマンス

 テイラーが着た真っ白なシャツドレスには、これまでテイラーがリリースしたアルバムのタイトルがズラリ。左腕には『Reputation』、前面には『Speak Now』『1989』『Red』、背中には『Fearless』、そして左腕にはセルフタイトルのデビューアルバム『Taylor Swift』の文字のプリントが。

画像2: テイラーが圧巻のパフォーマンス
画像3: テイラーが圧巻のパフォーマンス

 自分のアルバムは自分の一部であると言うかのように、アルバム名を全身に描いて、アルバム『Fearless』より「Love Story」、『Red』より「I Knew You Were Trouble」、『1989』より「Blank Space」と「Shake It Off」を披露した。

 「Shake It Off」のパフォーマンスには、テイラーと親交のあるシンガーであり今回の楽曲騒動でアーティスト側であるテイラーへの支持を表明したカミラ・カベロとホールジーが一緒に参加。

画像4: テイラーが圧巻のパフォーマンス

 自身が制作した楽曲の所有権を訴えかけるシャツドレスの下には、光り輝くゴールドのドレスを着ていたテイラー。アルバム『Fearless』期を彷彿とさせる衣装でステージを彩った。

画像5: テイラーが圧巻のパフォーマンス

 さらにテイラーは、メドレーの最後にピアノの弾き語りで「Lover」を披露。テイラーが自分ひとりで書き上げ、自身も思い入れのある曲だと話す同曲をしっとりと歌い上げ、パフォーマンスを終えた。

画像: テイラーが弾いたピアノにも、アルバムの文字がお目見え。

テイラーが弾いたピアノにも、アルバムの文字がお目見え。

 圧巻のパフォーマンスで、自身のこれまでの軌跡を示したテイラー。そんなテイラーは、今回のAMAで、Artist of the Decadeだけでなく、フェイバリット・フィーメール・アーティスト ポップ/ロック部門(Favorite Female Artist - Pop/Rock)、フェイバリット・ミュージック・ビデオ部門(Favorite Music Video)、アーティスト・オブ・ザ・イヤー年間アーティスト部門(Artist of the Year)など5部門で受賞を果たし、マイケル・ジャクソンが保持していたAMAでの最多受賞記録を更新した。(フロントロウ編集部)

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