生中継を行なっていた女性レポーターが、男にお尻を叩かれる出来事が発生。男が逮捕された。(フロントロウ編集部)

女性レポーターのお尻を通行人の男が叩く

 12月7日にアメリカで開催されたマラソン大会を現場から生中継していたWSAV-TVのレポーターであるアレックス。彼女のお尻を追い越しざまに叩いた男が逮捕された。

 軽くお尻を叩いただけと思われがちな出来事だけれど、そう言って被害を小さく扱うことこそが、多くの人がセクハラ被害に苦しんでいる原因。ふざけていようがいまいが、相手が女性だろうが男性だろうが、他人のお尻を同意なく叩くことはセクシャル・ハラスメントと指摘されてもおかしくない行為。

 この出来事の後アレックスは、「あなたは無礼に行動し、私を物として扱い、私をはずかしめた。職場でもどこでも、女性がこんなことに耐えなくてはいけないなんておかしい!!」と怒りの声をツイッターであげていた。

 彼女の働くWSAV-TVやマラソン大会の主催団体サバンナ・スポーツ・カウンシルも、アレックスを全面支援。サバンナ・スポーツ・カウンシルは、男の今後一切の関連イベントへの参加を禁止した。

男がテレビ出演、その後逮捕

 男はタバコ関連会社で働くかたわら、子供たちの指導にあたるボーイスカウトアメリカ連盟のリーダーとして参加していたと見られることも話題に。

 男の弁護士は、「私たちはこの状況を後悔していますが、彼は犯罪目的を持ってあのような行動をしたわけではありません」と弁明したけれど、ボーイスカウトアメリカ連盟は男を除名したと発表。その後男はWSAV-TVに出演し、アレックスのお尻を叩いたことは「失敗だった」と謝罪した。

画像: 男がテレビ出演、その後逮捕

 しかし現地時間12月13日に、男は性加害の罪で逮捕。男は約14万円の保釈金を払い、保釈されたという。裁判の日程はまだ決定していない。

 男に悪気はなかったとして逮捕や除名を「やりすぎ」とする声もあるものの、被害の深刻さが1であっても100であってもダメなものはダメという新しい風潮を作ろうという声が大きくなっている今、正しい判断だと支持する声が多い。

他の女性たちのために声をあげるセレブたち

 女性に対する「犯罪目的ではない迷惑行為」によって、多くの女性たちがセクハラなどで苦しむなか、女性たちの“名誉”のために行動を起こすセレブが増えている。

 2017年にはシンガーのテイラー・スウィフトが、セクハラをされたとして元ラジオパーソナリティのデヴィッド・ミューラーに対して、約110円の賠償金を提示して裁判を起こした。テイラーの弁護士はこの裁判について、世の中の女性たちがセクハラにノーと言える社会を作るためにテイラーが決断したと明かしている。

 アレックスは今後、裁判の証人となる可能性が高いためマラソン大会の事件についてはコメントを差し控えるとしながらも、「法的機関がこの問題を深刻に捉えてくれたことに感謝します」とだけツイッターに書き記した。

(フロントロウ編集部)

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