男か女という性別でくくらない
イギリスの格安航空会社イージージェット(easyJet)が、職員による「挨拶」の新しい方法を記したガイドラインを発表した。
イージージェットによると、「レディース&ジェントルメン(紳士淑女のみなさん)」という呼びかけでなく、すべての人に対応する挨拶の仕方をガイドラインにまとめたという。
心と身体の性別が一致しない人や、自分の性別を男か女かという2つに限定しないことを選ぶ人が多くなっているなかで、すべての人に対応する呼びかけを推進するためだそう。
また、イージージェットは「レディース&ジェントルメン」という呼びかけを禁止したわけではないとも明言している。
呼びかけを「みなさん」だけにする選択
「レディース&ジェントルメン」という呼びかけは、すでにイギリスの多くの場所で使われなくなっている。
2017年には、ロンドン交通局が「レディース&ジェントルメン」の呼びかけを廃止し、代わりに“Everyone(みなさん)”を使うことを決定。現在では、「おはようございます、みなさん」という呼びかけが耳にされる。
また、今年2019年11月には、イギリスの多くの劇場でも同様のガイドラインが発表された。ジェンダーに関する活動をするチャリティ団体Mermaidの代表スージー・グリーンは、英The Telegraphにこう語っている。
「『レディース&ジェントルメン(紳士淑女)』という言葉が不快なものであるというわけではありません。ただ、その言葉は“紳士淑女”にフィットしない人を除外するものであり、さらには、現代では『レディース&ジェントルメン』と呼ばれなかったからといって本気で怒る人もいないでしょう」
空の世界でもこのような動きは出てきており、今年初めには、カナダ航空が「レディース&ジェントルメン」の使用を禁止し、代わりにEverybody(みなさん)を使うことを発表した。(フロントロウ編集部)