明るく一生懸命なエイミー、いじめられた過去
高校生やその親の性の悩みを、時に面白く、時に切なく描き大ヒットしているNetflixドラマ『セックス・エデュケーション』。
今作の中で、ヒロインであるメイヴの親友で、明るく何事にも一生懸命なエイミーを演じたエイミー・ルー・ウッドは、イギリス中部の街ストックポート出身。
一般家庭出身のエイミーだけれど、裕福な家庭の子供が多い別の地域の私立学校に通っていたそうで、ストックポートのなまりがある英語をクラスメイトの親からもからかわれ、かなりひどいイジメを受けていたと、英The Guardianに明かす。
最終的に、クラスのお調子者を演じたことで友人を作ったというエイミーは、その経験から演技の道に進むことに。そしてイギリスでトップレベルの演劇学校を卒業し、順調にキャリアを積んでいるエイミーは、数年前に、中学時代に自身のことをウサギのキャラクターであるバッグス・バニーと呼び続けてきたいじめっ子に連絡を取ったという。
その経験から、エイミーはいじめられた経験のある人に、こうアドバイスしたいと語る。
「彼にメールを送ったら、彼はそれについてよく考えていて、申し訳なく思ってるって言ってた。それはカタルシス(※)な経験だった。学校でのいじめっ子と話してみるのは良いと思う。今はその人たちが、それについて本当に申し訳なく思っているような大人になっている可能性もあるから」
※心の中にあるわだかまりが何かのきっかけで一気に解消すること
いじめを受けた記憶に蓋をしたり、いじめっ子から距離を置いたりすることも、解決策の1つ。しかしエイミーにとっては、いじめっ子が改心していることを知れたことが、心の重りを軽くしたよう。
『セックス・エデュケーション』で描かれる友情
中学校でいじめを経験したエイミーだけれど、多種多様に個性的な人物が集まる演劇学校では良い友人に恵まれたそう。そんなエイミーは、『セックス・エデュケーション』で、女性同士の絆がきちんと描かれたことに称賛を贈る。
「『セックス・エデュケーション』が鮮明に描いたことは、感傷的ではない女性の団結。学校にはスクールカースト(※)があるから、(女性同士の)ささいなケンカも(ドラマ内で)あったかもしれないけど、本当に深刻な問題が起きた時、私たちは一緒に団結しなきゃいけないって知ってるから」
※身分制度であるカースト制になぞらえた表現で、学校内における生徒の立場の序列のこと。
女同士の対立をあおる作品も多いなかで、女性同士の絆をきちんと描き、一方で、ほとんどの10代の若者が経験するスクールカーストの苦悩など、様々な“リアル”を多面的に描いたことで評価されている『セックス・エデュケーション』。
『セックス・エデュケーション』は、シーズン1とシーズン2がNetflixで配信中。そして、期待のシーズン3は制作中。(フロントロウ編集部)