ルイ・トムリンソンのソロデビューアルバム『ウォールズ』の発売を記念して、ルイのこれまでの人生をじっくりとおさらい。ワン・ダイレクション時代はグループでの“存在意義”に悩んだという彼は、逆境をチャンスに変える、闘志あふれる人だった。1D時代の苦悩、活動休止による痛み、母と妹の急逝など、アルバム『ウォールズ』へとつながった、ルイが乗り越えた“壁”となった出来事をご紹介。
画像1: 【ヒストリー】ルイ・トムリンソンの「今」を作った人生における『壁(ウォールズ)』とは?

アルバム『ウォールズ/Walls』

ワン・ダイレクションのルイ・トムリンソンのソロデビューアルバム。UKポップを主流とした、1Dファンにはとくに聴きやすい1作。

国内版CD 発売中(2月5日)
ボーナス・トラック2曲収録/歌詞・対訳・解説付き
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テレビスターのいない町に生まれた、“目立ちたがり屋”の少年

 イギリス中北部のドンカスターに、ジョハンナ・ポールストンの長男として誕生したルイ・トムリンソン。赤子のときに母と離別した実の父との交流はほぼなく、母の再婚相手である育ての親マーク・トムリンソンの姓を受け継いだ。

画像: 18歳と若くして母となったジョハンナは、ルイを一番の親友のひとりと言っていたという。©Johannah Deakin

18歳と若くして母となったジョハンナは、ルイを一番の親友のひとりと言っていたという。©Johannah Deakin

 4人の異父妹の兄として育ったルイは学校でも有名なひょうきん者の目立ちたがり屋で、ルイは、「学校にひとりは必ずいる、ふざけてばかりいるから成功しないだろうって言われる奴だったよ」「(優秀な生徒に)なれたかもしれないのにやらなかったから、母は怒っていたね」振り返る

画像: 妹たちにゲームを教える、お兄ちゃんのルイ。©Johannah Deakin

妹たちにゲームを教える、お兄ちゃんのルイ。©Johannah Deakin

 人の目をひくことが好きだったルイは、ある日、妹たちの付き添いとして訪れたテレビ番組の撮影現場で、エキストラとしての仕事を獲得する。「僕の地元ではテレビに出たことがある人なんていなかったから、すごくエキサイティングなことだった」言うルイは、これに味をしめていくつかのテレビ番組で演技に挑戦。これがルイの“パフォーマーになりたい”という灯をつける。そんな息子の夢を応援しようと、母ジョハンナはお金を工面してはルイに演劇の授業を受けさせたという。

画像: サッカーも大好きという活発な少年だった。©Louis Tomlinson

サッカーも大好きという活発な少年だった。©Louis Tomlinson

『Xファクター』でワン・ダイレクションに加入!しかしソロパートはゼロ…

 もうすぐ学校を卒業する時期が近づくなか、ルイにビッグチャンスが訪れる。

 イギリスの名物オーディション番組『Xファクター』に参加したルイは、3回のオーディションの末に番組に出演し、リアム、ナイル、ゼイン、ハリーと共に5人組のボーイズグループ、ワン・ダイレクションを番組内で結成する。

画像: 『Xファクター』出演中にスタジオを後にするワン・ダイレクション。

『Xファクター』出演中にスタジオを後にするワン・ダイレクション。

 しかし、晴れて国民的オーディション番組に出演することができたものの、ソロを与えられるのはほかのメンバーばかり。グループは9週を勝ち抜いて10週目のフィナーレまで進出したけれど、その期間にルイに与えられたソロパートの数は、なんとゼロ。グループのなかの“歌がうまくないヤツ”や“パッとしないヤツ”という烙印を押された気になり、自信を揺るがす経験となった。

画像: ワン・ダイレクションは『Xファクター』史上もっとも有名なグループとなった。

ワン・ダイレクションは『Xファクター』史上もっとも有名なグループとなった。

1Dでの「存在意義」に悩んだ結果、新たなスキルを習得

 ワン・ダイレクションとして全世界でトータル4,600万セールスを超え、ギネス世界記録にも登録されるビッグアーティストとなったルイ。

 しかし、『Xファクター』時代に彼の前に立ちはだかった壁はまだ消えていなかった。

画像: デビューシングル「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」は世界中で1位を獲得。MVはYouTubeだけで11億回視聴されている。

デビューシングル「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」は世界中で1位を獲得。MVはYouTubeだけで11億回視聴されている。

画像: イギリスだけでなくアメリカでも大ブレイク。LAの宿泊先前には数百人のファンがつめかけた。

イギリスだけでなくアメリカでも大ブレイク。LAの宿泊先前には数百人のファンがつめかけた。

 ルイは、素晴らしいパーソナリティを持つナイル、歌が上手いゼイン、何をやらせてもクールなハリー、観客を盛り上げるのが上手いリアムのなかに立ち、“自分はコレ”と誇れるものが思いつかなかったそうで、「自分はどこで貢献しているのか?自分の居場所がないと感じた。そんな悲しい時期があったよ」と、世界的グループに所属しながらも、パフォーマーとして自信をなくしていた当時の気持ちを振り返る

画像: 冗談好きなムードメーカーのルイだったけれど、内では自信をなくすほど悩んでいたという。

冗談好きなムードメーカーのルイだったけれど、内では自信をなくすほど悩んでいたという。

 しかし、メソメソ泣くヒマがあるなら行動あるのみ、というタイプのルイが動く。

 彼は、グループ一番のソングライターになろうと決心。ワン・ダイレクションを通して出会える業界最高のソングライターたちに教えてもらいながら、30以上の1Dの楽曲で共同ソングライターとなった。

画像: 1Dとしての多忙なスケジュールの合間に、ソングライティングのセッションに参加するルイ(右)。©Louis Tomlinson

1Dとしての多忙なスケジュールの合間に、ソングライティングのセッションに参加するルイ(右)。©Louis Tomlinson

 この経験を経て、ルイはグループでの存在意義を確立。「アワードやパフォーマンスなどで、特定の曲において、きちんと貢献していて、自分は手柄を得るに値すると感じられるようになった。自信をつけるという意味では、ソングライティングに関われたことは本当に大きなステップになったよ」コメント

画像: ワン・ダイレクションが年間最優秀アーティスト賞ほか最多3冠に輝いた2014年のアメリカン・ミュージック・アワードで受賞スピーチをするルイ。

ワン・ダイレクションが年間最優秀アーティスト賞ほか最多3冠に輝いた2014年のアメリカン・ミュージック・アワードで受賞スピーチをするルイ。

 さらに、一流プロデューサーたちの指導のもと、プロデューサーとしての考え方を養ったことで、ワン・ダイレクションとレーベルの交渉窓口になったり、自身のレーベルTriple Stringsを立ち上げたりと、自信をなくした出来事が新たな扉を開けていった。

軌道に乗り始めた矢先、ワン・ダイレクションが活動休止に

 グループNo.1のソングライターとして自信をつけていったルイだけれど、そんな矢先、天地がひっくり返るようなできごとが起きる。

 それが、ワン・ダイレクションの活動休止。「より良いソングライターに、より良いシンガーになってきたと感じていて、パフォーマーとしても前より自信がついてきて、ようやく勢いに乗ってきたと思ってたら」と、自分としてはノリにノッていた時期に活動休止の話があがったことを明かしたルイは、当初はほかのメンバーの決断に対して「ものすごくムカついた」振り返る

画像: 1Dにとって活動休止前の最後のテレビ出演となった2015年12月31日の『 Dick Clark's New Year's Rockin' Eve』ではふざけていたけれど、本当は休止という決断に失望し怒りを感じていたという。

1Dにとって活動休止前の最後のテレビ出演となった2015年12月31日の『 Dick Clark's New Year's Rockin' Eve』ではふざけていたけれど、本当は休止という決断に失望し怒りを感じていたという。

 そんなルイは、今でもほかのメンバーの当時の言い分に共感できない部分はあるものの、1人1人の意見を尊重しようと思えるようになったという。

ヒットソングの制作やテレビ番組レギュラー出演などマルチに活躍

 1Dの活動休止によって、また新たな壁にぶつかったルイ。しかし、ピンチをチャンスに変えてきたルイの行動力がここでまた発揮される。

 ルイは1D時代につちかった“売れる曲の方程式”に対する知識を活かし、スティーヴ・アオキとのコラボ曲「ジャスト・ホールド・オン」や、ビービー・レクサとのコラボ曲「バック・トゥ・ユー」を制作し、両方の曲でUKチャートのトップ10入り。

画像: 2016年の『Xファクター』フィナーレでスティーヴ・アオキと「ジャスト・ホールド・オン」を生パフォーマンス。

2016年の『Xファクター』フィナーレでスティーヴ・アオキと「ジャスト・ホールド・オン」を生パフォーマンス。

画像: 2017年のティーン・チョイス・アワードではビービー・レクサとのコラボ曲「バック・トゥ・ユー」を披露。

2017年のティーン・チョイス・アワードではビービー・レクサとのコラボ曲「バック・トゥ・ユー」を披露。

 さらに、プロデューサーとしての目を活かして、『Xファクター』シーズン15の審査員に就任。ルイは元出場者およびトップスターとしての経験を活かし、担当したボーイズシンガーたちにパフォーマンスとメンタルの両面でアドバイスを与え、ダルトン・ハリスを優勝に導き、プロデューサーとしての才能の高さを証明した。

画像: ルイの『Xファクター』シーズン15のギャラは約6億円とウワサされた。

ルイの『Xファクター』シーズン15のギャラは約6億円とウワサされた。

2年のあいだに母と妹がつづけて他界

 ルイの人生においてもっとも彼に影響を与えたできごとが、母と妹の死。最初にソロ活動をスタートさせようとしていた2016年12月に母ジョハンナが43歳の若さで白血病によってこの世を去り、ソロアルバムのリリースに向けてアリスタ・レコードと契約した矢先の2019年3月に18歳の妹フェリシティが薬物により急逝。ルイは約2年のあいだに、大切な家族を2人も失ってしまった。

画像: 2015年にチャリティイベントに母ジョハンナを同伴。ルイが常日頃から「僕のビューティフルな母」と呼んでいたジョハンナは翌年に白血病と診断され、それから1年と経たず他界した。

2015年にチャリティイベントに母ジョハンナを同伴。ルイが常日頃から「僕のビューティフルな母」と呼んでいたジョハンナは翌年に白血病と診断され、それから1年と経たず他界した。

画像: 左から長男ルイ、次女フェリシティ、長女ロッティ、双子のデイジーとフィービー。兄妹にはほかにも、母ジョハンナと3人目の夫の子供である双子のドリスとアーネトスという姉弟がいる。©Félicité Tomlinson

左から長男ルイ、次女フェリシティ、長女ロッティ、双子のデイジーとフィービー。兄妹にはほかにも、母ジョハンナと3人目の夫の子供である双子のドリスとアーネトスという姉弟がいる。©Félicité Tomlinson

 とくに、母の死はルイに大打撃を与えた。『Xファクター』出演中に両親が離婚したときには「母は僕を一番の親友のひとりだといつも言ってるから、(仕事で)僕がいないときっとツライはず」と心配するママっ子だったルイ。何か決断をするときは必ず母に相談していたという。

画像: 生まれたときから一番のファンだった母ジョハンナ。『Xファクター』のオーディションに連れて行ってくれたのも母だった。©Johannah Deakin

生まれたときから一番のファンだった母ジョハンナ。『Xファクター』のオーディションに連れて行ってくれたのも母だった。©Johannah Deakin

 しかし、乗り越えるのが不可能に近いこんな悲劇ですら、ルイは“ルイらしさ”がにじむとらえ方をしている。

「自分はどん底を経験した。それはつまり、キャリアで何が起きたって、これほど大きくて感情的にヘビーなことは起こり得ないということ。だから奇妙なことに、僕はこのすごくダークな経験を、自分をエンパワーし強くしてくれる経験に変えられた」

 最愛の母や妹を若くして失うという人生最悪の経験をしたからこそ、逆にもう何が起きても怖くなくなったと気丈に語るルイ。

 未だにインタビューでは2人の死について多くは語らないけれど、ここでも、逆境を力に変えるルイらしさが垣間見られた。

「本音」のアルバム『ウォールズ』が完成

 『Xファクター』時代から続いたワン・ダイレクションの中での劣等感、望んでいなかったワン・ダイレクションの活動休止、そして母と妹の早すぎる死。ソロデビューアルバム『ウォールズ』では、ルイが乗り越えてきた数々の壁が、ルイの言葉で歌われている。

画像: アルバム『ウォールズ』

アルバム『ウォールズ』

 妹が亡くなった直後の4月に、「アルバムをラジオのトップ40に入れるためにヒットしそうな曲を書いてきたけど、実際のところ、自分が好きなことから始めるべきだった」と反省し、本音のアルバムを作ることを決心したルイ。

画像: 「本音」のアルバム『ウォールズ』が完成

 とくに、亡き母を思って作った「トゥー・オブ・アス」は必聴。「最初は悲しい雰囲気だけど、後半になるほど希望に溢れている。そこを感じてもらえると嬉しいな。(中略)レコーディングしている間に感情が込み上げてきたりもしたけど、上手く曲に反映できたと思う」という曲は、大切な人を亡くしたファンを筆頭に、多くのファンから「感動した」「元気をもらった」という言葉で称えられている。

画像2: 【ヒストリー】ルイ・トムリンソンの「今」を作った人生における『壁(ウォールズ)』とは?

 そうして、ミュージシャンとしての新たなステージに立ったルイはこう語る

「ワン・ダイレクションの時もクールな曲は作っていたけど、とは言ってもラブソングだった。(ソロになって)僕の曲に助けられたと言われて…衝撃を受けたよ。心から誇らしかった」

 そんなルイ、今春にはいよいよ、2015年のワン・ダイレクションの来日公演以来5年振り、そしてソロとしては初めての来日を果たす。

<来日公演情報>
※いずれの公演も完売
●2020年4月30日(木)
会場: 新木場 STUDIO COAST
時間: OPEN 17:30 / START 19:00
●2020年5月1日(金)
会場: Zepp Namba
時間: OPEN 17:30 / START 19:00
公式サイト:LOUIS TOMLINSON WORLD TOUR 2020 JAPAN

ルイ・トムリンソン
ソロデビューアルバム
『ウォールズ/Walls』
●国内盤CD
発売中(2月5日)
SICP-5678 / 2,200円+税
ボーナス・トラック2曲収録/歌詞・対訳・解説付き
https://sonymusicjapan.lnk.to/LouisTomlinson_WallsJP
●配信・輸入盤CD
発売中(1月31日)
https://SonyMusicJapan.lnk.to/LouisTomlinson_WallsJPAW

<収録内容>
1. Kill My Mind | キル・マイ・マインド https://youtu.be/IzuvvjrUBEw
2. Don’t Let It Break Your Heart | ドント・レット・イット・ブレイク・ユア・ハート
3. 2 Of Us | トゥー・オブ・アス https://youtu.be/5oX_gwwACls
4. We Made It | ウィー・メイド・イット https://youtu.be/XWXRh6icAzQ
5. Too Young | トゥー・ヤング
6. Walls | ウォールズ
7. Habit | ハビット
8. Always You | オールウェイズ・ユー
9. Fearless | フィアーレス
10. Perfect Now | パーフェクト・ナウ
11. Defenseless | ディフェンスレス
12. Only The Brave | オンリー・ザ・ブレイブ
13. 国内盤CD限定ボーナス・トラック
13. Just Hold On (Steve Aoki & Louis Tomlinson) | ジャスト・ホールド・オン (スティーヴ・アオキ&ルイ・トムリンソン) https://youtu.be/Vt4Tq89R8u0
14. Miss You | ミス・ユー https://youtu.be/inZzcTXYowY

(フロントロウ編集部)

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