南極の雪が解けて池が出来る
2月6日に南極の気温が、同日の米ロサンゼルスの気温とほぼ同じの18.3°Cを記録した。
温暖化の影響があらわになっている南極では、2月5日に熱波が到来し、13日までの間に、この冬に積もった雪のなんと約20%を溶かした。
さらには、なんと溶けた積雪によって池が出来上がる事態に。
上の画像で確認できる水たまりは、なんと1.5平方キロの広さ!
氷河学者のマウリ・ペルト博士は、米NASAにこう話す。
「南極で、溶けだした水による池がこんな早さで出来上がるのを見たことがありません。アラスカやグリーンランドでは、このような雪解けの出来事が起こることもありますが、南極では通常ないですよ」
ペルト博士によると、このような急速な溶解は著しい高気温が続くことに原因があり、南極におけるそのような持続的な暑さは、20年前までは稀なことだったという。
水が増えている南極
南極では、気温上昇の影響によって、ここ数十年で氷が溶けて水の量が増えてきている。
とはいえ、過去の調査によって、白亜紀の南極は温暖な気候で、多くの生物や植物が生息していたことが明らかになっている。
環境の変化は自然なことだけれど、人間が引き起こしている急激かつ過度な気候変動に危機感を持つ科学者は多く、地球物理学者のロビン・ベル博士は米National Geographicにこう語る。
「変化はこの惑星の鼓動です。なので、変化そのものは驚くべきものではありません。しかし、人間が原因の変化や、変化のこの速さは、双方とも新しいものです」
(フロントロウ編集部)