ドラマ『POSE』などの出演作で知られる俳優のビリー・ポーターが、ソニー・ピクチャーズ制作の映画『シンデレラ(原題)』で自身が演じるフェアリー・ゴッドマザーは「ジェンダーレス」になると語った。(フロントロウ編集部)

おとぎ話をより“次世代向け”にアレンジ

 シンガーのカミラ・カベロが主演を務めるミュージカル映画『シンデレラ(原題)』で、魔法を使ってシンデレラの手助けをするフェアリー・ゴッドマザーを演じる俳優のビリー・ポーターが、自身が演じるフェアリー・ゴッドマザーはこれまでのイメージを覆すものになると米CBSのインタビューで明かした。

画像: おとぎ話をより“次世代向け”にアレンジ

 ご存じの通り、ディズニー版の『シンデレラ』ではフェアリー・ゴッドマザーは“女性”として描かれていた。しかし、ビリーによると新『シンデレラ』では、フェアリー・ゴッドマザーはジェンダーレスという設定になっているそうで、そのことについて同インタビューでこう語っている。

 「魔法に性別はない。だから、私たちはこのキャラクターをジェンダーレスとして描くことにしたの。というか、少なくとも私はそういうつもりで演じている。(フェアリー・ゴッドマザーをジェンダーレスとして描くということは)とてもパワフルなことだと思う。この作品は、『シンデレラ』という誰もが知るクラシックなおとぎ話を次世代向けにアレンジしたものになる。今の若い人たちは、この新しい作品を受け入れる準備ができていると信じてる」

 2019年に、同性愛者であることを公言している黒人男性として、史上初めてエミー賞のドラマ部門の主演男優賞を受賞したことで話題になったビリー。男性で、しかもアメリカでは社会的にマイノリティとして分類される黒人で同性愛者のビリーが、フェアリー・ゴッドマザーというアイコニックキャラクターを演じることに、彼自身、感慨深いものを感じているそうで、「撮影セットに足を踏み入れた時に事の重大さを実感した」と付け加えている。

画像: ディズニーのアニメ映画『シンデレラ』に出てくるフェアリー・ゴッドマザー。 Photo:©︎WALT DISNEY PRODUCTIONS / Album/Newscom

ディズニーのアニメ映画『シンデレラ』に出てくるフェアリー・ゴッドマザー。
Photo:©︎WALT DISNEY PRODUCTIONS / Album/Newscom

 映画『キャッツ』にも出演する人気コメディ俳優のジェームズ・コーデンの発案によって、ソニー・ピクチャーズのもと映画化が実現した本作は、誰もが知るおとぎ話を現代的にしたストーリーになるといい、よりミュージカル色が濃く、コメディタッチな作品になることが伝えられている。

 カミラとビリー以外のキャストも豪華で、映画『アナと雪の女王』でエルサの声を担当するイディナ・メンゼルがシンデレラの継母役、映画『007』シリーズのジェームズ・ボンド役で知られるピアース・ブロスナンが国王役、さらにラッパーのミッシー・エリオットが町の触れ(タウンクライアー)役で出演することが決まっている。また、今回の企画を持ち込んだジェームズもネズミ役で本作に参加予定。

 ソニー版『シンデレラ』はアメリカで2021年2月5日に公開予定で、現時点で日本での公開については未定となっている。(フロントロウ編集部)

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