演劇とバレエの融合『ロミオとジュリエット』
世界的バレエ団の英国ロイヤル・バレエを代表するスターたちがキャストを務めた映画『ロミオとジュリエット』が、3月6日より全国ロードショーされた。
代々対立していたキャピュレット家のジュリエットと、モンタギュー家のロミオが恋に落ち、その境遇に翻弄される名作悲劇の古典『ロミオとジュリエット』は、ロイヤル・バレエ団では400回以上も上演されてきた一作。その劇場版では、ジュリエット役にロイヤル・バレエのプリンシパルであるフランチェスカ・ヘイワード、そしてロミオ役にウィリアム・ブレイスウェルが選ばれ、敵役のティボルトには、かのマシュー・ボーン版『白鳥の湖』で主演を務めたマシュー・ボールが抜擢された。
フランチェスカからのメッセージとメイキング映像
今回公開された映像では、主演のフランチェスカが、日本のファンへ向けたメッセージを語ってくれた。また、それに続いて今作のメイキング映像もたっぷり。ロミオとティボルトのソードファイトシーンや、ダンサーたちがメイクを施される様子、セットでリラックスする姿など、格式高いロイヤル・バレエ団に所属するダンサーたちの素顔が垣間見える映像となっている。
お互いに惹かれ合ってしまうロミオとジュリエットがキスをするシーンでは、美しく舞う2人の髪や衣装が風になびいて幻想的な仕上がりとなっているけれど、じつはあの風は自然に吹いてきたという。今作のマイケル・ナン監督は、「バルコニーシーンで吹いている風は完全に自然のものです。風を起こす機械は持っていませんでした。また、バルコニーシーンを撮影した日は偶然にもフランチェスカの26歳の誕生日の夜だったので、関係者にとってはとても特別な夜でした」と、その裏話を明かした。
フランチェスカにとっても今作は思い入れの深い作品のようで、「セットを全部見回りながら、生まれ育った場所とお別れするような切ない気持ちになりました。ここで様々な思い出、ここでロミオと出会い、あの場所で彼とファーストキスをしたといったことを思い起こすと、まるでそれは現実に起きたことのようでした」と、撮影後に振り返っている。
映画『ロミオとジュリエット』は、全国で公開中。(フロントロウ編集部)