アメリカのユニバーサル・スタジオにあるドラマ『ウォーキング・デッド』のアトラクションで働く従業員が、客からの度重なる暴力やセクハラに悲鳴を上げている。(フロントロウ編集部)

管理体制が不十分としてユニバを提訴

 米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに2016年にオープンした、ドラマ『ウォーキング・デッド』をテーマにしたアトラクション「ザ・ウォーキング・デッド・アトラクション」でゾンビ役として働く複数の従業員が、ユニバーサル・スタジオを提訴したことがわかった。

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 じつはザ・ウォーキング・デッド・アトラクションでは、客による暴力行為やセクハラ行為が横行しており、女性従業員の場合、胸を触られるのは日常茶飯事で、顔を引っ叩かれたり、頭部を強く殴られ、失明寸前の大怪我を負わされたりしたこともあるという。ゾンビとの遭遇体験という、客が興奮状態になってパニックを起こしやすいシチュエーションであることは確かだが、どさくさに紛れてセクハラをしたり、暴力を振るったりするのは、決して許されることではない。

 今回訴えを起こした従業員たちは、暗く閉鎖的で激しい騒音がするアトラクションの構造や、ユニバーサル・スタジオ内で販売されているアルコールを摂取し酩酊状態の客が多いことが、一部の客がアトラクション内で暴走する要因になっていると主張。こうした問題や被害の実態を把握しておきながら、従業員を危険に晒した責任がユニバーサル・スタジオ側にもあるとして、損害賠償を求めている。

 ちなみに、ユニバーサル・スタジオの公式サイトにあるザ・ウォーキング・デッド・アトラクションのページには、「生き残りをかけた戦いに備えろ」「おなじみの悪夢のようなシチュエーションを戦い抜こう」といった、客に暴力行為を促すような記述もある。

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 テーマパークで働く従業員が客からの暴力行為やセクハラ行為を告発するのはこれが初めてではなく、昨年にはアメリカのフロリダ州オーランドにある世界最大級のディズニーリゾート、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでディズニープリンセスやミッキーマウスなどの人気キャラクターとして働く従業員が、客から不適切に体を触られるなどの被害に遭ったことを告白して問題になった。(フロントロウ編集部)

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