ビジネスを始めたきっかけは母のひと言
米サウスカロライナ州アンダーソンに暮らす、3姉妹のサクセスストーリーがSNSを中心に話題になっている。
つけまつ毛やヘアエクステンション、つけ爪といったアイテムを販売するビューティブランド「Bratz Bundles(ブラッツ・バンドルズ)」を経営するライス3姉妹は、全員ティーンエイジャー。まだ高校や大学に通う3人が、10代の若さで起業しようと思ったきっかけは、クリスマスに母親から言われた“ある言葉”だった。
「もうあなたたちにおもちゃは買わない。これ以上ガラクタを買うつもりはない。その代わりに、あなたたちがやりたいことに投資をしたいて思ってる。これを機に何かビジネスを始めてみるのはどう?」
娘たちの将来を考えて、クリスマスプレゼントの代わりに“投資をしたい”と申し出た母のこの言葉によって、彼女たちの人生は一変。3人でアイデアを出し合った結果、とくに彼女たちの年代が高い関心を持つビューティアイテムに目をつけ、Bratz Bundlesを立ち上げた。ただし、母親が出してくれたのは起業に必要な資金だけで、商品の仕入れなど、その後の金銭的なやりくりはすべて自分たちの力でやらなければならず、かなり苦労したという。
とくに大変だったのは、出店先探し。人件費などのコストを抑えるために、ビューティアイテムを自販機で販売するという発想は良かったが、なかなか出店を許可してくれるショッピングモールが見つからず、路頭に迷っていたところ、アンダーソン・モールのマネージャーが迎え入れてくれた。
出店を許可した理由について、アンダーソン・モールのマネージャーは米ABC Newsのインタビューで、「いまやモールの中にジムがあるのが当然のことのように、次はつけまつ毛が(自販機で売っているのが)当たり前になるでしょう。我々は、常日頃からほかと差をつけるために違うことをしたいと思っています。つけまつ毛(の自販機)と若いCEOはまさに私たちが求めていたものでした」と答えている。
ちなみに、アンダーソン・モールのマネージャーの予感は的中し、自販機を設置して以来、利用するお客さんが絶えず、ライス3姉妹のビジネスは大成功を収めた。
若くして起業→ほんの数年で億万長者になった事例も
ライス3姉妹のように、若くして成功を収めた起業家と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、カイリー・ジェンナー。カーダシアン/ジェンナー家の末っ子で、幼少期からリアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』に出演していたカイリーは、リアリティスターというステータスに甘んじることなく、18歳だった2015年にコスメブランド「カイリー・コスメティックス(Kylie Cosmetics)」を起業。
それからたった数年で総資産900万ドル(約1000億円)のトップ企業に育て上げ、2019年に個人資産がついに10億ドル(1,100億円)を突破したことで、弱冠21歳にして「一代(Self-made)で億万長者になった史上最年少の人物」に正式認定された。
その後もスキンケア・ブランドのカイリー・スキン(Kylie Skin)を立ち上げたり、世界展開を狙ってカイリー・コスメティックスの株の過半数を米大手ビューティー系複合企業のコティ(Coty)に売却したり、億万長者になってからもとどまるところを知らないカイリーは、2019年にベビー&キッズ用品全般を扱うブランドの「カイリー・ベビー(Kylie Baby)」の商標登録を出願。さらに、今後は香水の展開なども予定しているという。(フロントロウ編集部)