ダニエル・クレイグ流哲学
映画『007』シリーズで、6代目ジェームズ・ボンドを務めるダニエル・クレイグは、現在52歳。妻で俳優のレイチェル・ワイズと結婚9年目となり、2018年に生まれた娘を育てている。そんなダニエルには、初婚の相手フィオナ・ロードンとの間に、今年28歳の娘エラもいる。しかし、ダニエルの2人の娘にとっては衝撃の発言が、ダニエルの口から飛び出した。
「次の世代には、大きな金額は残したくない。相続は、とても汚いことだと思っているんだ。私の哲学は、捨てるか、(この世を)去る前に寄付してしまうかということなのさ」
まるで、ダニエルの最新作『ナイブズ・アウト』で描かれたような、相続争いで荒れる家族のようにはならないとでも言いたげな彼の英Saga magazineでの発言だけれど、それも致しかたないかもしれない。というのもダニエルの総資産は、なんと137億円を超えると言われているから。さらに、ダニエルが出演する最後の『007』である『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の出演料は、20億円弱ほどだと見られている。
遺産を寄付するセレブたち
自身の遺産を生前に使い切るか、死後に寄付したいと考えるのは、ダニエルだけではないよう。2020年2月に103歳でこの世を去った俳優のカーク・ダグラスは、約67億円の遺産のうち、約55億円を、彼と妻が創設した慈善団体Douglas Foundationに寄付した。団体はその寄付を、大学や寺院、劇場や病院に寄付したとみられる。
とはいえ、カークの息子マイケル・ダグラスも、マイケルの妻で俳優のキャサリン・ゼタ・ジョーンズも、ともにオスカー俳優。遺産がなくともまったく困ることはない。ちなみに、カークの遺産の残りの約12億円も、マイケルが相続することにはならないよう。
また、何十回にもわたり世界長者番付でトップになっている大富豪ビル・ゲイツ氏も、慈善活動に熱心なひとり。すでに何十億という金額をチャリティ団体に寄付してきたゲイツ氏だけれど、2010年に、その資産95%をチャリティ団体に寄付すると発表している。ちなみに、5%は家族に残すと言われているけれど、ゲイツ氏の資産は9兆円を超える(860億ドル)ため、5%でも約4,730億円(43億ドル)となる。(フロントロウ編集部)