レディー・ガガの新アルバムが発売延期
シンガーのレディー・ガガが4月10日のリリースを予定していたキャリア通算6枚目のニューアルバム『クロマティカ(Chromatica)』の発売日を延期することを公式SNSで発表した声明の中で明らかにした。
『クロマティカ』のキービジュアル。
この決断は、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を危惧してのもの。ガガは、詳細な理由について、声明の中でこう説明した。
以下、フロントロウが全文訳。
「まず初めに、みなさんが自主隔離を徹底し、安全に過ごしてくれていることを確認させて。私がみんなの事を想っているということを、どうか忘れないでね。
熟考を重ねた結果、私は、『クロマティカ』のリリースを延期するという、非常につらい決断をしました。2020年内となる、延期後の新たなリリース日に関しては、近いうちに告知します。
今は、私たちみんなにとって目まぐるしく、不安な時期。こんな時だからこそ、アート(芸術)は、私たちに喜びと癒しをもたらしてくれる強さを持つものだと、私は心から信じてる。でも、私は、世界的パンデミックが起きている最中にこのアルバムを出すのは、正しい事だと思えない。
その代わりに、私たちは解決策を見出すことに時間を費やすべきだと思う。私にとっては、人々の関心が、医療関係者に必要な医療器具が供給されることや、公立学校の給食に頼って生活していた子供たちに食事や必要なサポートを届けること、パンデミックにより経済的に打撃を受けてしまう人たちを助けることに向けられることのほうがずっと重要なの。さらに、すでに耳にした人も多いと思うけど、4月30日から5月11日まで行なわれる酔う体だったラスベガスのMGM(※)での私の常設公演も、米疾病管理センターからの公共の場での集いに関するガイドラインに習って、残念ながら延期となります。5月の公演に関しては、予定通り続けられるかもという希望を持っているけれど、新しい情報が入り次第、みなさんにお知らせします。さらに夏には『クロマティカ・ボール』と題したツアーを計画しているから、みんな、そこで会いましょう!
アルバムリリースに合わせて、たくさん楽しいことを計画していたんだけど…コーチェラでのシークレットパフォーマンスも予定していたし、そのほかにも、いろんなサプライズを用意していたの。そのうちのいくつかについては、まだ計画が進行していて、近いうちに報告するつもり! 『クロマティカ』はちゃんとリリースに向けて進んでいるし、私自身も待ちきれない。
ファンのみんな、愛してる。みんなをガッカリさせてしまったことは分かってる。怒りを感じたり悲しんだりしているかもしれないね。でも、私の家族でもあるファンのみんなは、強くて愛に溢れたやさしいパンク族だよね。どうか、この困難な時にも、そのやさしさを貫き続けて。
アルバムがリリースされた暁には、みんなで踊って、汗をかいて、ハグをしてキスをして、史上最高の祝宴を開きたいな。その時が来るまで、みんな、“家に居よう”! 私たちみんなが外に出られるようになったら、絶対に最高に楽しい事をするって約束するから。みんなと一緒にダンスできる日が待ちきれない‼
―レディー・ガガ
※ガガが常設公演を継続する予定だったMGMグランドホテル&カジノのこと
要約すると、音楽という芸術が人々の心を励ますものでは分かっているものの、こんな有事の最中に新たなアルバムを出して、人々の注意を最も大切な事柄から逸らすわけにはいかないと考えているというガガ。
アルバムのリリースだけでなく、ラスベガスでの常設公演の延期や、本来ならば4月に計画されていたものの、開催が半年も後ろ倒しに延期された世界最大級の音楽フェスティバル、コーチェラ・ミュージック・フェスティバルでの約3年ぶりの出演が幻に終わってしまうことなど、本人としてもかなり心苦しいお知らせが並んでしまった。
しかし、ガガは、最後には、新型コロナウイルスを乗り越え、世界が平和を取り戻したら、アルバム『クロマティカ』とともに盛大なお祝いをしようと約束。希望を捨てずに辛抱強く頑張ろうとエールを送っている。
恋人と自主隔離生活を送る
そんなガガは、年明けに熱愛が発覚した新恋人で実業家のマイケル・ポランスキーや愛犬たちとともに自主隔離を行なっている。
隔離生活6日目の投稿では、ビデオゲームやカードゲームをしながら、ゆっくりとした時間を過ごしているそうで、「家に居るのって悪くない。むしろ素晴らしいこと。世界にとって親切な行動だよね」とフォロワーたちにも、不要な外出を控えて新型コロナウイルスの感染拡大阻止にひと役買おうと呼びかけていた。(フロントロウ編集部)