テレンス・マクナリーが死去
アメリカを代表する劇作家として、トニー賞を4度も受賞し、2019年にはトニー賞の特別功労賞も受賞したテレンス・マクナリー。そんなテレンスが、新型コロナウイルスの合併症のため、3月24日にアメリカ・サラソタにあるサラソタメモリアル病院にて亡くなったことを広報のマット・ポークが発表した。
テレンスは、ブロードウェイで上演されたミュージカル『蜘蛛女のキス』や『Love!Valor! Compassion!』、『Master Class』、『Ragtime』といった作品を手がけた。さらにスティーヴン・スピルバーグが監督を務めた映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のブロードウェイ版では脚本を担当。
またプライベートでは、同性愛者ということを公言しており、2001年に出会ったブロードウェイのプロデューサーであるトム・カーダヒーと2003年にシビル・パートナーシップ(※)を結び、2010年に結婚。トムはテレンスが亡くなってから、自身のインスタグラムを更新し、テレンスとの2ショットを公開。そこには「愛は勝った」というシンプルながら力強い言葉が書かれていた。
※同性婚が合法でなかった当時、バーモント州ではこの制度を通して同性カップルに結婚と同等の権利の多くが認められていた。パートナーシップ制度は各国で内容が異なり、日本でのパートナーシップ制度では結婚に同等する権利は与えられていない。
人気司会者のジェームズ・コーデンは、テレンスの死を追悼するように「テレンス・マクナリーが亡くなったことを聞いて悲しんでいます。彼はとても紳士的で、劇場活動は揺るぎないものでした。多くの人たちから恋しがられるでしょう」とツイッターでメッセージを送っている。
Saddened to hear of the passing of Terrence McNally. He was an absolute gentleman and his commitment to the theatre was unwavering. He will be missed by so many of us x
— James Corden (@JKCorden) March 24, 2020
セレブ界にも新型コロナウイルスが蔓延
新型コロナウイルスで亡くなったアメリカのセレブは、テレンスが初だけれど、セレブ界にも新型コロナウイルスは蔓延。これまでにも俳優のトム・ハンクスと妻のリタ・ウィルソン、俳優のイドリス・エルバと妻のサブリナ、人気司会者のアンディ・コーエン、人気ロックバンドのボン・ジョヴィでキーボードを担当するデヴィッド・ブライアンなど、多くの人が新型コロナウイルスに感染したと発表している。
また、アフロミュージックの巨匠として知られるカメルーン出身のサックス奏者であるマヌ・ディバンゴも新型コロナウイルのためフランス・パリの病院で亡くなっている。
欧米では命を守るために不要不急の外出が禁止されており、多くの人が自宅で過ごしている。日本の芸能界でも志村けんが新型コロナウイルスと思われる症状を発症し、病院に搬送されたと報じられている。(フロントロウ編集部)