新型コロナウイルスの感染が拡がるなかで闘う医師が、子供からのハグを拒否せざるをえず、泣き崩れる映像が注目を集めている。(フロントロウ編集部)

パンデミックの最前線で戦う医療関係者たち

 パンデミックとなっている新型コロナウイルスが世界各地で猛威を振るい、多くの市民が自宅隔離を行なっている。しかし、医療関係者だけは、今なお最前線で人々の命を救っている。それが仕事とはいえ、自分が感染する恐怖、自分が他人を感染させてしまう恐怖と闘いながら、全力で職務をまっとうする医療関係者には、各地から感謝の声が続いている。

 そんななか、サウジアラビアを拠点とする医師のある動画が、医療関係者の現状を真に伝えていると話題になっている。仕事を終えて帰宅したアッ・シャハラーニー医師。幼い息子は手を大きく広げ、走ってパパのもとへ駆け寄った。しかし医師は、「ノー!ノー!」と強い口調で言い、息子のハグを拒否。そして、医者として働く自身の肩にかかる重圧や、家族と触れ合うことすら十分にできない現状に、思わずその場で泣き崩れてしまった。

 アッ・シャハラーニー医師は、サウジアラビアの新聞紙Okazにこう語る。

「この動画の目的は、市民に新型コロナウイルスの危険性に気がついてもらい、保健省の指示や手配に従ってほしいというものです」

 サウジアラビアでは、これまでに1,299人の感染が確認されており、その死者は8名。日本や欧米と比べると少ない数字とはなっているが、状況は深刻に受け止められており、すでに首都リヤド、メッカ、メディナ、ジッダという4都市を封鎖している。さらに、国際線の運航停止、職場への出勤も禁止されている。

 また、死者数が世界最多となっているイタリアでは、これまでに60名以上の医師が死亡。イギリスでは2名が死亡し、アメリカでも複数の医師が、新型コロナウイルスの影響で亡くなっている。(フロントロウ編集部)

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