新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって、ホラー界の巨匠スティーブン・キングが謝罪!? 一体なぜ?(フロントロウ編集部)

スティーブン・キング、まさかの理由で謝罪

 2020年の初め頃よりその影響が深刻になり始め、現在ではアジアから欧米、アフリカにまで感染が拡がった新型コロナウイルスは、3月11日にWHO(世界保健機関)によってパンデミック(世界的流行)を宣言された。現在では多くの国で外出禁止となっているけれど、その死者数は世界で12万人近くとなっており、社会的に混乱が続いている。

 そんな現在の世界を見た一部の人々の間で、あの小説を思い出すと話題になっている。それは、ホラー界の巨匠スティーブン・キングが1978年に発表した小説『ザ・スタンド』。

画像: スティーブン・キング。

スティーブン・キング。

 同作では、アメリカ軍の細菌兵器研究所から、実験中のウイルスが漏洩することから物語が展開する。施設のゲート封鎖を聞かず逃げだした門番の身体からウイルスはまき散らされてしまった。軍は戒厳令を敷き、事態の収束を狙うが、感染率99%のウイルスは全米に蔓延していく…。

 あらすじだけ聞けば分かる、現在の社会との一致ぶり。スティーブン自身も人々から、この事実について言われ続けているそうで、米nprのインタビューで、まさかの謝罪の言葉を口にした。

「人々が、『うわ。スティーブン・キングの物語の中に住んでるみたいだよ』と言い続けてくるんですよね。私のそれに対する返事は、『ごめんなさい』しかないですよ」

 新型コロナウイルスのパンデミックは、まったくもって彼のせいではないけれど、あまりに多くの人が怖がるために謝罪したスティーブン。しかしこの出来事は、彼がホラー界の巨匠となれるほどの分析力を持っていたことを明らかにしているよう。スティーブンは、新型コロナウイルスのパンデミックは、起こるべくして起こったと考えているという。

「毎日のなかで、ここまで移動という行動が主要素となっている社会では、疑問もないでしょう。早かれ遅かれ、大きな集団に入り込むウイルスがあったでしょうから」

パンデミックの危険性を長年訴えていた人物は他にも

 マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ氏も、2015年に登壇したTED Talkで「もし1千万人以上の人々が次の数十年で亡くなるような災害があるとすれば、それは戦争というよりは、むしろ感染性の高いウイルスが原因の可能性が多いにあります」と語っていたことが話題となっている。

 ちなみにこれは、2014年に西アフリカでエボラウイルスによる感染症が深刻となった後の講演で、ゲイツ氏は、これまで人類が核兵器に巨額の資金を費やしてきたのに対し、医療そのものや医療システムの整備に資金を使ってこなかったことを指摘。すぐに対策を行なっていくべきだと訴えた。(フロントロウ編集部)

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