ICUに半月以上入院しているニック・コルデロ
ミュージカル『ロック・オブ・エイジズ』に出演する予定だった舞台俳優のニック・コルデロ(41)が、新型コロナウイルスの合併症によって右脚を切断したことが、ニックの妻でフィットネスインストラクターのアマンダ・クルーツによって発表された。
ニックは、3月31日より集中治療室(ICU)に入院。アマンダによると、ニックは呼吸に苦しさを感じて新型コロナウイルスの検査を2度受けたけれど、結果は陰性だった。しかしニックの症状は新型コロナウイルスのものと合致していたため、3回目の検査をしたところ、陽性と診断されたという。
ここ数週間でニックの容態はかなり変動しており、肺への感染が認められた際には、高熱が出て、血圧と心拍に影響がみられ、意識不明の重体に陥っていた。ECMO(体外式膜型人工肺)と人口呼吸器をつけ、透析を行なうことで、どうにか持ち直したという。
しかし、病院側がニックの“状態が正しい方向に向かっている”とアマンダに伝えたのも束の間、ECMOの排管によってニックの右脚の血流が止まっていることが発覚。緊急手術となり手術は成功したと見られたけれど、ふたたび状態は悪化したとアマンダが伝えた。
ニック・コルデロが右脚を切断
4月16日の木曜日に、ふたたびニックの状態をインスタグラムで報告したアマンダ。ニックの血流の問題が解決せず、右の足先まで血がめぐるよう、どうにか対処していることを報告した。しかし、「どのようなダメージになるのか、彼がふたたび歩けるようになるのか分かりません」と、かなり深刻な状況にあることを明かしていた。
そして4月18日の土曜日に、アマンダが、ニックの右脚を切除する手術が行なわれたことを発表。ニックの血流を助けるために抗凝血剤が投与されていたけれど、それにより彼の血圧が低下。腸内での出血も確認されたそう。そこで抗凝血剤の使用を中止したものの、それは再び血栓ができることを意味していたため、アマンダは「だから今日、右脚は切断されます」と、重い決断を下したことを明かした。
生きていることに感謝
ミュージカル俳優が新型コロナウイルスの影響によって脚を切断という決断は、非常にショッキングなニュースだけれど、アマンダはニックが生きていることに感謝を示した。
「外科医の先生から、彼が手術を乗り越えたという連絡がありました。素晴らしいことです。だって、彼の体は今とても弱っているのに」
ニックとアマンダの間には、現在10ヵ月の第1子がいる。アマンダはニックの手術が成功した後、2人が結婚式で見せたダンスの様子を公開。「ニック、あなたとダンスするのが大好き。また一緒にダンスするよね!」と、夫へのメッセージを送った。
また、4月17日には、ニックが出演するミュージカル『ブロンクス物語(A Bronx Tale)』のキャストやスタッフ70名以上が集まり、ビデオ通話を通して、ニックのためにお祈りをしていた。
その人柄によって、家族や仕事仲間からこれだけ愛されているニックのために、ファンも行動を起こしており、ニックとアマンダ家族をサポートするクラウドファンディングも発足。開始から1日ですでに約3,700万円の寄付が集まっている。(フロントロウ編集部)