映画『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』でバットガールを演じたアリシア・シルヴァーストーンが、ひどいボディ・シェイミングを受けていたことを告白した。(フロントロウ編集部)

人気若手俳優がボディ・シェイミングのターゲットに

 DCコミックスの人気キャラクターであるバットマンを主役においた映画は数あれど、1997年の映画『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』ほど、“悪い意味”で人々の記憶に残っている作品もない。2010年には、イギリスの映画誌EMPIREの読者投票で「史上最悪の映画」の1位に選ばれたほどの本作だけれど、その出演者には、ジョージ・クルーニーやユマ・サーマン、アーノルド・シュワルツェネッガーなど、かなり豪華なメンツが揃っていた。

画像: ⓒWARNER BROS. PICTURES / Album/Newscom

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 そんななかでバットガールを演じたアリシア・シルヴァーストーンは、ボディ・シェイミング(※)や性的いやがらせのターゲットにされていたと、英The Guardianのインタビューで振り返った。
※人の体型にあれこれネガティブなことを言うこと。

デブと言われ、下着のサイズを聞かれる…

 アリシアが主演で、『バットマン&ロビン』の2年前に公開された青春映画『クルーレス』といえば、25年が経った今でも欧米ではかなり熱烈な人気を誇る作品。この成功により、アリシアが所有する映画制作会社は、配給会社のコロンビア映画と3年間のファーストルック契約を結ぶなど、当時の若手俳優の中でも群を抜いて高い地位を得たといえる。

画像: 『クルーレス』の頃のアリシア。 ⓒPARAMOUNT PICTURES / Album/Newscom

『クルーレス』の頃のアリシア。ⓒPARAMOUNT PICTURES / Album/Newscom

 そんなアリシアだけれど、19歳の頃には「バカなことに、政治的な意見を持っていなかった」ため、ハリウッドの女性差別は感じていなかったと認める。しかし、1997年に21歳で出演した『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』が歴史に残る酷評となり、アリシアはボディ・シェイミングのターゲットになってしまった。

 その際にアリシアは、バットガールではなく“ファットガール(デブの女の子)”と呼ばれ、なんとジャーナリストにブラジャーのサイズを聞かれたことさえあるという。

画像: 『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』でバットガールを演じたアリシア。 ⓒWARNER BROS. PICTURES / Album/Newscom

『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』でバットガールを演じたアリシア。ⓒWARNER BROS. PICTURES / Album/Newscom

アリシア・シルヴァーストーンのセクハラ対処法

 バットマンとロビンは衣装で隠れて本当の体型がどんなものか分からないのに対して、アリシアの衣装はタイト。しかしアリシアの体型はそれでも、完全に標準体型で太っているとは言い難い。有名若手女優としてボディ・シェイミングのターゲットとなってしまったアリシアだけれど、その芯は強く、傷つきながらも差別に負けることはなかったそう。

「私が若い頃には、パパラッチやタブロイド紙が私の体をイジってくることがありましたね。傷つきましたけど、彼らが間違っているのは分かっていました。だから、混乱することもありませんでした。誰かの体型をイジることは正しいことではない。人に対して行なって良いことではないですよね」

画像: 2020年2月にアカデミー賞のアフターパーティーに出席したアリシア。その外見が20代の頃から変わらないことは、たびたび話題になっている。

2020年2月にアカデミー賞のアフターパーティーに出席したアリシア。その外見が20代の頃から変わらないことは、たびたび話題になっている。

 しかし、当時はまだMe Too運動もなく、女性俳優たちが声をあげることが困難だった時代。そんな状況でアリシアは、セクハラを受けても笑っているようなことだけはしなかったと語る。

「仕事をするうえで、物事が進むにつれてあまり良くない状況になったことはありましたね。『ファック・ユー』と言って戦士のように振舞うことはなかったけれど、ただその場を後にしました。オーケー、それ(セクハラ)がなんなのかは分かっているし、私はもううんざり。それの近くには二度と行かない、ってね」

 この経験のせいで、長い間演技が好きじゃなくなってしまったと明かすアリシアだけれど、俳優でありアクティビストであるという自分になれてからは、自分が行なっていることが好きだという。そんな彼女は現在、ハリウッドの男女間の賃金格差や性差別に声をあげたり、ヴィーガンとしてその食生活をまとめた本を出版したりと、自分の信念を仕事につなげている。(フロントロウ編集部)

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