映画『ロード・オブ・ザ・リング』でシリーズを通して登場した人気の“怪物”、ゴラムを演じた俳優が、新型コロナウイルスに立ち向かう人々をサポートする寄付を募るため、小説『ホビットの冒険』を12時間朗読することになった。(フロントロウ編集部)

大人気ファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・リング』

 映画『ロード・オブ・ザ・リング』は2001年に第1作目が公開されたファンタジー作品で、作家J・R・R・トールキンが1950年代に執筆した小説『指輪物語』を原作としている。

画像: 大人気ファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・リング』

 大きな力を秘めた「一つの指輪」をめぐり、選ばれし9人の“旅の仲間”が冒険をする物語で、『旅の仲間』『二つの塔』『王の帰還』の3部作として2001年から2003年まで、3年連続で公開された。

 ホビット、エルフ、オーク、魔法、呪いなど、観客をワクワクさせるファンタジーの世界の種族や能力、そして美しい風景と作り込まれた世界観で多くのファンを魅了し、アカデミー賞は3作品で17部門の受賞を果たした。

 本作には、イライジャ・ウッド、ヴィゴ・モーテンセン、イアン・マッケラン、オーランド・ブルームなどの豪華キャストが大集合。様々な点で魅力たっぷりのシリーズとなっている。

憎めない魅力のゴラムを演じた俳優、アンディ・サーキス

 本作には、ある人気怪物がいる。それは、指輪に「愛しいしと」と舌足らずに話しかけていた「ゴラム」。小さい背格好にぎょろぎょろした目、ほとんど抜けてしまった頭髪、曲がった腰…。その姿は、どう見ても「怪物」だけれど、ひょうきんな言動に憎めない愛らしさがあり、人気が高い。

 もともとはホビットの生まれだったけれど、指輪の魔力に囚われ、信じられないほどの長寿となりあの姿に成り果ててしまったという。

 そんなゴラムを演じたのは、俳優のアンディ・サーキス。アンディは、『スター・ウォーズ』シリーズで最高指導者スノーク役、『キング・コング』のキング・コング役など、様々な作品で大役を務めてきた。2021年にはDCコミックス映画『ザ・バットマン』で、バットマンの執事アルフレッド・ペニーワース役を務めることも決定している。

画像: 憎めない魅力のゴラムを演じた俳優、アンディ・サーキス

 そんな彼は、『指輪物語』の原作者J・R・R・トールキンが1937年に執筆した『ホビットの冒険』を12時間朗読することになった。

『ホビットの冒険』読破の耐久マラソン

 アンディが『ホビットの冒険』を12時間朗読する理由は、新型コロナウイルスに立ち向かう英国の慈善団体への寄付を募るため。アンディはクラウドファンディングサイトのGoFundMeのページで寄付を募っており、すでに約1千万円(79,729ポンド)以上の寄付金が集まっている。 

画像: 『ホビットの冒険』読破の耐久マラソン

 ライブストリーミングが投稿されるのは、アンディの寄付ページ「The Hobbitathon COVID 19 Appeal」。始まる時間については、ツイッターでは10AM GMT(日本時間の2020年5月8日19時)とされているものの、GoFundMeのページでは10AM BST(日本時間の2020年5月8日18時)とされている。そしてアンディはそこから、12時間ずっと朗読をする。

 ちなみに小説『ホビットの冒険』は、小説『指輪物語』が書かれる前にトールキンによって書かれたファンタジーで、この2タイトルの設定や世界観はつながっている。けれども、『ホビットの冒険』は日本語に翻訳された文庫小説でも300ページ以上の超大作。果たして12時間で読み切ることはできるのだろうか。

 『ホビットの冒険』も映画化されており、ドラマ『シャーロック/SHERLOCK』で知られるマーティン・フリーマンを主人公に迎えて『ホビット 思いがけない冒険』から始まる3部作として制作され、こちらも大ヒット。アンディは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでも『ホビット』シリーズでもゴラム役を務めた。

 イギリスでは、新型コロナウイルスに立ち向かう人々に支援をするために、俳優たちが立ち上がり、募金を募るために朗読や様々な活動を行なっている。映画『ハリー・ポッター』シリーズで知られるダニエル・ラドクリフもその1人。この困難な状況を切り抜けるための活動の輪はどんどん広まっている。(フロントロウ編集部)

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