ダークSFドラマ『ブラック・ミラー』シーズン6は6月配信
Netfliで配信されているSFドラマシリーズ『ブラック・ミラー』は、テクノロジーが発達した現代/近未来を舞台にしたストーリーをオムニバスの形式で風刺的に描くシリーズで、観賞後に残る独特な“重さ”が人気の作品。
2019年のシーズン5では、シンガーで俳優のマイリー・サイラスが、かつて演じていた『ハンナ・モンタナ』を彷彿とさせるトップアイドル「アシュリー・O」役で出演して話題になったが、それからシリーズの制作はぴたりと止まり、今回約4年ぶりに、待望の人気シリーズが返ってくる。
シーズン6のキャストには、アーロン・ポール、ベン・バーンズ、ジョシュ・ハートネット、ケイト・マーラ、マイケル・セラ、サルマ・ハエックなどが名をつらね、Netflixは公式発表にて、「これまでで最も予測不可能で、分類不能な、予想外の作品」だとしている。
『ブラック・ミラー』シーズン6 ティザー予告
クリエイターが新シーズンについて言及
では、シーズン5とシーズン6の間はなぜここまで期間が空いたのか? 『ブラック・ミラー』のクリエイターで脚本も手掛けているチャーリー・ブルッカーは、2020年に英Radio Timesによるインタビューで明かしていた。
チャーリーは自身が取り組んでいる仕事について、「いろいろな業務で忙しくしているよ。僕が何をしていて、何をしていないのかを言ってもいいのかは分からないけどね」と語り、具体的な作品やプロジェクト名はあげなかったものの、複数のプロジェクトに取り組んでいることを示唆。
けれど、『ブラック・ミラー』の新シーズンの制作については思うところがあるようで、「現時点で、社会が崩壊していくようなストーリーに対する需要があるとは思えない」とチャーリー。新型コロナウイルスの感染拡大による外出の制限をはじめ、世界的に厳しい状況が続いている中で、ドラマのなかで描かれるような“ダークな現実”を見る余裕は今の世の中にはないのではないかと語った。
そうした状況もあり、少しの間、そのような作品の制作からは離れているとしたチャーリー。「自分の中にあるコミカルな能力を再訪しようとしているところでね。自分自身を笑わせられるような脚本に取り組んでいるんだ」と、『ブラック・ミラー』とは正反対とも言える、ほがらかな作品に取り組んでいると明かした。
一方で、さすがというべきか、このパンデミックのなかでもチャーリー自身はそこまで心理的にはダメージを受けていないそうで、「僕は他の人たちほど、心理的に適応する必要がなかった。こういう時が来ることを常に想定していたからね」と、『ブラック・ミラー』のクリエイターらしい発言も。
「何年も最悪な状況を想定し続けていると、奇妙なことに、最悪なことが起きた時にも心配することがなくなるんだ。既に考えていたことだからね。そういうわけで、今は個人的なレベルでこの状況に対処できているんだ。それも、自分が想定していた以上にね」と語り、常に最悪な状況を想定してきたからこそ、今の状況には対応できているとした。
(フロントロウ編集部)