『ハリー・ポッター』のアジア系魔女チョウ・チャン
チョウ・チャンは、映画『ハリー・ポッター』シリーズの4作目『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で登場した魔女。ホグワーツ魔法魔術学校の4つの寮のうち、“レイブンクロー”の生徒として、クィディッチ代表チームのシーカーを務める人気者。
©︎WARNER BROS. / CLOSE, MURRAY
アジア系の顔立ちと長い黒髪、そして思慮深く落ち着いた性格が特徴で、主人公のハリー・ポッターはクィディッチの試合で初めて彼女を見たときに一目惚れ。その後シリーズ5作目の『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で2人は束の間のロマンスを経験する。
チョウ・チャンは映画登場以降、シリーズ最終作の『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』まで全5作品に出演。サブキャラクターでありながらも、恋人の死、友人の裏切り、失恋など波乱に満ちたストーリーを秘めた女性として、注目を集めた。
チョウ・チャンを演じた俳優ケイティ・ロングとは？
チョウを演じたのは、香港出身の両親を持つイギリス、スコットランド生まれの俳優ケイティ・ロング（※）。16歳の頃父親に勧められ『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のオーディションを受け、3,000人以上の候補者からチョウ・チャン役に選ばれた。
※日本では「ケイティ・リューング」と呼ばれているが、本人は「ケイティ・ロング」としている。
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現在32歳のケイティは、テレビドラマや映画、舞台などに積極的に出演しており、2020年にはイギリスの放送局BBCが制作したドラマ『ザ・ネスト（The Nest）』にエレノア役で出演。
黒の長髪をバッサリ！ブラウンショートに！
そんな彼女は、『ハリー・ポッター』出演時には伸ばしていた黒髪のロングヘアーをバッサリ切り落とし、ヘアカラーで素敵に染めたショートヘアに大胆チェンジ！ 美しくキリッと精悍な顔立ちがよく目立ち、以前とは別人に見えるほど雰囲気に変化が。顔立ちも大人っぽくなり、『ハリポタ』時代とはガラリと変わった魅力を放っている。
現在は独身で、いとこや家族、役者の仲間との日常生活の様子を頻繁にインスタグラムに投稿している。
差別に立ち向かうケイティ・ロング
ケイティは、『ハリー・ポッター』に出演して以来、人種差別に悩まされ続けているという。ハリーとのキスシーンが公開された際には、ハリーの初めてのロマンスシーンを“奪った”ことに逆上したファンが「私はケイティを憎む」というバッシングサイトを立ち上げた。また、スコットランド生まれであるにもかかわらず、タクシーに乗った際には、「英語が上手だねえ」といった人種差別に出くわすこともあるという。
このような経験から、彼女は差別や不条理に立ち向かう心を持つように。インスタグラムでは女性やLGBTQ+、黒人などマイノリティの権利を訴える投稿を行なったり、プライベートではLGBTQ＋コミュニティを祝福するプライドパレードに参加したりと、様々なイベントや活動に参加している。
ケイティは自身の経験から、多様化に関しては非常に積極的で、今後もステレオタイプには囚われない様々な役を演じていく決意を、2016年の英BBC Newsbeatで語っていた。チョウ・チャンとして知られる俳優は、レイブンクロー生らしく様々な社会問題に対する知識を持ちながら、魅力的な俳優として活動を続けている。（フロントロウ編集部）
