外出の許可が下りて新曲をリリースするに至った自宅軟禁中のテカシ・シックスナインが、その外出が原因で軟禁場所を特定される事態に。すぐに場所を移されることとなった。(フロントロウ編集部)

出所後初となる記録的な新曲「Gooba」をリリース 

 ラッパーのテカシ・シックスナイン(Tekashi 6ix9ine)は、2018年11月、所持していた銃による発砲や恐喝、さらにギャング関連の麻薬取引や武装強盗に関与していた容疑で逮捕。その後、殺人の共謀を含む複数の罪で懲役2年の判決を下されたものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、当初予定されていた2020年末よりも半年以上早い4月頭に出所。帰宅を許可され、GPSによる警察の監視のもと、自宅にて残りの服役期間を過ごしていた。

 テカシは自宅での服役期間中、保護観察官に事前に承認を得たうえで、週に1日、2時間だけという条件付きで居住地の外で活動することを許可され、自宅の裏庭でミュージックビデオを撮影。24歳の誕生日を迎えた米現地時間5月8日、獄中で制作したという出所後初の新曲「Gooba(グーバ)」をミュージックビデオとともにリリースした。

 終身刑もしくは最短でも懲役25年の実刑判決を言い渡される可能性があると言われていたものの、すべての容疑を認めたうえで、自身と関与があったギャングメンバーによる犯罪に関して情報提供するという司法取引をしたことで、“減刑”が認められていたテカシ。

 そんな彼を「密告者」、「チクリ屋」と呼ぶ敵対者も多いなか、「みんな怒ってるか、戻ってきたぜ!」「ハハ、笑っちまうぜ、だってお前らがマジ切れしてるからさ/顔に出てるぜ、泣き虫ちゃん/そうか悲しいか/奴らは俺についてツイートしてる/おかげさまで俺はトレンド入り/超悲しいだろ/俺がギャングについてチクったって?どうやったか教えてみろよ」といった、ヘイターたちを煽るようなリリックを矢継ぎ早に投下していくこの楽曲は、リリースされるや否や大注目を浴びることに。

 同曲のリリース後に行なったインスタグラムのライブ配信では視聴者数がインスタグラム史上最多となる200万人を突破したほか、ミュージックビデオは公開されてからの24時間でYouTubeで約4,300万回再生され、これはエミネムが「Killshot(キルショット)」で保持していた約3,810万回を更新して、YouTube史上ヒップホップのミュージックビデオとして公開後24時間で再生された最多回数となっている。

近所の住民がテカシの住所をリーク

 テカシはミュージックビデオの公開後に自身のインスタグラムを更新。勝ち誇ったように舌を突き出しながら、大量の札束を持って自宅のバルコニーで撮影した写真を投稿した。

 しかし、これが思わぬ悲劇を招くことに。公開されたミュージックビデオは即席のスタジオで撮影されたような、撮影場所が特定できないものだったものの、バルコニーという目立つ場所に出てしまったことで、彼の現在の居場所がバレてしまったよう。たしかに、服装から髪型まで全身レインボーなテカシのいでたちはすぐに周囲の目を引きそうだけれど、米TMZによれば、彼がバルコニーに出ているところが近所の住民に目撃され、動画を撮影された上に、住所をオンラインで暴露されてしまったという。

 住所がバレてしまったことにより、テカシを一目見ようとファンが押し寄せてくることはおろか、これまでの司法取引で「多くの敵」を作ってしまった彼に身の危険が及ぶ可能性もある。テカシの弁護士を務めるランス・ラザロ氏が米TMZに明かしたところによれば、テカシは安全面の理由からすぐに別の場所に移されたという。

 米TMZによれば、テカシが移送されたことはFBIも把握しているそう。様々な機関を巻き込む騒動となったわけだけれど、テカシ本人はさほど気にしていないのか、その後もインスタグラムを更新して、逮捕された自分を「笑っていた」ヘイターたちに向けて「今度は俺の番だ」と宣言している。

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