お騒がせ俳優タラ・リード
タラ・リードは、映画『アメリカン・パイ』や『シャークネード』などで活躍した俳優。1998年に公開され、タラが出演した映画『ビッグ・リボウスキ』は、現在でも愛されるカルトムービー。
同時に、タラは酒に酔うと泥酔しポロリの写真までキャッチされてしまう「お騒がせ俳優」としても知られている。2008年には、自ら治療センターに入院。この時の“治療”がアルコールによるものなのか、薬物によるものなのかは明らかにされていない。
2010年以降はドイツの起業家、デンマークのビジネスマン、ブルガリアの金融家、イスラエルのミュージシャンなど様々な男性と浮名を流したけれど、どれもうまくいかず。現在は独身を謳歌している。
そんな彼女は現在、米大統領候補者ジョー・バイデンの「セクハラ事件」によって「とばっちり炎上」してしまっている。
俳優タラ・リードとジョー・バイデン氏のリンクとは?
タラが「とばっちり」炎上している理由は、過去にバイデン氏にセクハラを受けたと4月に告発した女性の名前が「タラ・リード」だから。
俳優のタラの綴りは「Tara Reid」で、訴えた女性の綴りは「Tara Reade」という微妙に異なった単語ではあるものの、読みが同姓同名だったため、「タラ・リード」という名が上がった途端にバイデン氏の一部の支持者に勘違いされてSNSで炎上。
In honor of April Sexual Assault awareness month, I will continue to stand and speak up. 1993 was the year I was sexually harassed and assaulted by Joe Biden, my then boss. The smears and mistruths about me will not take my dignity or change what happened. This was me 1993 pic.twitter.com/mrMnkaenff
— taratweets ( Alexandra Tara Reade) (@ReadeAlexandra) April 9, 2020
ジョー・バイデン氏のセクハラを告発したタラ・リード。
事件の直後から、俳優のタラの元には脅迫なメッセージが届くようになったと本人が米Page Sixに語っている。「すごくクレイジーなの。Twitterを見たら、人々が私に『お前は悪いヤツだ!』と言っていた」と明かしたタラは、「どうしちゃったの⁉︎ …それは私じゃない!…それは別の“タラ”のこと!」と困惑している様子。
さらに、「つまり、私は何年もいろんなことをしてきたけれど…ジョー・バイデンと知り合いじゃないし…私は政治に興味がないの。何が起こっているの? 政治に私を持ち込むのは間違い」とバイデン氏とのつながりをきっぱり否定した。
炎上をカムバックの材料にしたい!?
セクハラ告発者とたまたま同姓同名だったというまさかの理由で、炎上してしまっているタラ。しかし本人は、今回のアクシデントをチャンスと見ているという。
タラは、今後12ヶ月の間にタイミングを見計らって様々な活動を始めていくつもりで、今回の事件をその追い風にしたいとタラの代理人が米Page Sixに明かした。
#MeTooの運動が起こる前からずっと「美しいブロンド女性」だという評価を受けていたタラは今後、ハリウッドで女性のエンパワーメントと、女性のための平等な賃金についての発言を行なっていくつもりであると、マネージャーのフィリップ・アッシュフィールドは語っている。
ジョー・バイデン氏のセクハラ問題とは?
バイデン氏は、米デラウェア州選出の上院議員から2008年に米副大統領となった実力者で、現在行なわれている米大統領選の候補者戦では、大統領のドナルド・トランプ氏に僅差で票を集めており、11月の本選では、バイデン氏とトランプ氏の対決が予想されている。
しかしそんなバイデン氏には、トランプ大統領と同じくセクハラ疑惑がある。バイデン氏からのセクハラを訴えたタラ・リードはバイデン氏が上院議員だった1992年から1993年にかけてスタッフ・アシスタントを務めていたとされ、27年前の1993年にバイデン氏が連邦議会議事堂の廊下で彼女を壁に押し付け、シャツやスカートの下に手を入れ、性器に自分の指を挿入したと主張し、大統領選からの撤退を要求している。
対するバイデン氏は、27年前に起きたというこの事件を否定。米MSNBCの朝の番組に出演し、「はっきりと申し上げる。そんなことは一切、まったく起こらなかった」と主張している。
ちなみに、バイデン氏が所属する米民主党は、トランプ氏が所属する共和党に比べ、セクハラ被害者を支援する「#MeToo」運動をより強く支持してきた経緯をもっている。民主党にとって女性は大きな票を握る存在であり、伝統的にも女性は民主党に票を入れる傾向にあるため、今回の告発がバイデン氏の選挙運動にどれだけの影響を及ぼすかが注目されている。(フロントロウ編集部)