その音楽が見どころの映画『天使にラブ・ソングを…』だけれど、あのキャラクターの歌声は本人じゃないって知ってた? でもあのシスターの歌声は本人。(フロントロウ編集部)

28年前に公開されたコメディ・ミュージカル映画の鉄板

 2020年5月15日、日本テレビ系金曜ロードショーの視聴者リクエスト企画第1弾に選ばれたほどの大人気コメディ・ミュージカル映画『天使にラブ・ソングを…』。今では大御所となったウーピー・ゴールドバーグの人気を不動のものとした今作では、型破りなシンガーと、厳格な修道女たちが絆を深めていく。

 ストーリーの主役は、ウーピー演じるデロリス。クラブの売れないシンガーで、大物マフィアのヴィンスの愛人だったデロリスだけれど、ヴィンスによる殺しの現場を目撃してしまい、彼から命を狙われることに。そこで、マフィアの手の届かない修道院に匿ってもらうことになったデロリスは、その堅苦しい環境にうんざりしていたけれど、聖歌隊の指揮を任されることになり、シンガーとしての才能を発揮。シスターたちや、教会の周囲の住民たちとも絆を育んでいくデロリスだったけれど、ヴィンスの追っ手が彼女のもとに…。

いつまでも廃れないその音楽

 今作の魅力は、やっぱりその音楽。デロリス率いる聖歌隊の明るくポップな音楽が数々登場し、例えば「ヘイル・ホーリー・クイーン(Hail Holy Queen)」や「アイ・ウィル・フォロー・ヒム(I WillFollow Him)」、そして「マイ・ガイ(マイ・ガッド)MyGod (My Guy)」は、観客の心を躍らせる。

画像: ⓒUnited Archives/Impress/United Archives/Newscom

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 そんな聖歌隊なかでも、とくに多くの観客の心に残るキャラクターといえば、修道女のなかで最年少のシスター・メアリー・ロバート。ウェンディ・マッケナが演じたとっても優しいシスターだけれど、シャイで引っ込み思案。しかしデロリスが聖歌隊でそのキレイなソプラノの歌声を引き出したことで、次第に隠れていた芯の強さを出せるように。

ウェンディ・マッケナは歌っていない

 シスター・メアリー・ロバートといえば、デロリスが指揮をしだしてから初の聖歌隊のパフォーマンス「ヘイル・ホーリー・クイーン(Hail Holy Queen)」の途中でその才能を爆発させるシーンは鳥肌もの。28年前の映画でありながら、いまだに多くの人の記憶に残る名シーンといえるけれど、あのシーンにはある事実が。

 じつは彼女の歌声はウェンディの声ではなく、アンドレア・ロビンソンのもの!

 公開当時から公表されている事実ではあるけれど、何十年にもわたって愛される今作のヤングファンには知らない人も多いかもしれないこの情報。アンドレアはディズニー映画になじみのあるシンガー/声優で、『リトルマーメイドIII はじまりの物語』のアテナ女王の歌声や、『美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント』、『ティガー・ムービー プーさんの贈りもの』のコーラスに参加している。

 ウェンディの歌う演技が上手いため、別人の声があてられていることに気がつかない人も多いのでは? また、ウェンディは歌わなかったけれど、主演のウーピーや、ハイトーンボイスのシスター・メアリー・パトリックを演じたキャシー・ナジミーは本人が歌っている。(フロントロウ編集部)

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