明るいフェミニズム映画の先駆け
2001年に全米で公開され、世界中で大ヒットした映画『キューティ・ブロンド』といえば、ピンクがトレードカラーのエル・ウッズが主役。最初は元カレとよりを戻したいがために行動していたエルだけれど、ハーバード大学法学院に合格するという超びっくりな頭の良さを見せ、そのうちに自分の中にあった情熱や才能に気がつき、自分の人生の主役は恋人ではなく自分だと理解するまでを描く。
そのファッションやキャラクターたちのノリが可愛く、非常に明るい作風となったフェミニズム映画として映画史に残る今作は、2003年には続編の『キューティ・ブロンド2/ハッピーMAX』が制作され、2018年に、約20年ぶりとなる第3作目の制作が発表されていた。
しかしその後は制作にそこまで大きな進展が報告されていなかったけれど、このたび、あの女性が脚本家として加わることが発表された。それは、ミンディ・カリング!
脚本家としての評価も高いミンディ
ミンディといえば、これまたかっこいい女性たちを描いて大ヒットした2018年の映画『オーシャンズ8』でアミータを演じたことで有名だけれど、最近では、インド系アメリカ人のコメディ俳優としてNetflixシリーズ『私の“初めて”日記』や映画『レイトナイト 私の素敵なボス』の制作を担当し、制作側としてもその才能を発揮している。
ミンディは『キューティ・ブロンド』の制作に加わるにあたり、「エル・ウッズは、ガーリーであっても、同時に賢くいることは可能だと証明していて、とてもアイコニックな存在です。みんな、曲げてスナップだよ!」と、劇中での名セリフを引用して喜びのコメント。
賢い女性で、コメディというジャンルで才能を発揮するミンディが『キューティ・ブロンド』最新作の脚本家として起用されたことで、多くのファンが3作目への期待を膨らませている。またミンディとともに脚本を担当するのは、ダン・ゴーア。日本でも人気のコメディドラマ『ブルックリン・ナイン-ナイン』の制作を担当する彼は、今作で初めて映画の脚本を手掛ける。ちなみに彼もハーバード大学の卒業生なので、主役“エルの先輩”にあたる。
リース・ウィザースプーン、今3作目を制作する意味
今作で主役を演じたリース・ウィザースプーンは、この20年の間にフェミニストとしても熱心に活動しており、多様な女性が登場する作品を作りたいと制作総指揮を務めたドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』はエミー賞を席巻した。そんな彼女は、2019年5月にトーク番組『エレンの部屋』に出演した際に、このシリーズにふたたび息を吹き込むことについて、こう語っている。
「あのストーリーってじつは、女性が下に見られてるって話じゃない? 良いアイディアだと思う。だって、社会は少しは変わったかもしれないけど、でもそこまで変わってないからね!」
このリースの言葉には、司会者のエレン・デジェネレスも「まったく変わってないね!」と答えていた。(フロントロウ編集部)