リア・ミシェルの「自覚なき差別」を元共演者が指摘
黒人男性のジョージ・フロイドが白人の元警察官(※)デレク・ショービン容疑者に殺害された事件をうけて、全米各地で抗議活動が激化するなか、ドラマ『glee/グリー』(以下『グリー』)のレイチェル役でブレイクした俳優のリア・ミシェルが、自身のツイッターで「ジョージ・フロイド氏の身に起きたことはあまりにも不公平です。これはただの事件ではありません。このようなことは、もう二度とあってはなりません。#Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命にも価値がある)」と人種差別撤廃を訴えたところ、逆に自身の過去の差別的な言動を元共演者から指摘されてしまった。
※事件後に懲戒免職となり、第3級殺人と第2級故殺の疑いで逮捕・起訴された。
リアから過去に「自覚なき差別」を受けたとして彼女のことを名指しで批判したのは、『グリー』のシーズン6にジェーン役で出演していた俳優のサマンサ・ウェア。
サマンサは、先ほどのリアのツイートを引用リツイートして、「爆笑。あなたのせいで、私の初めてのテレビ出演が“生き地獄”になったことを忘れちゃったの?!?! 少なくとも私は一生忘れない。たしか、あなたはできることなら私のウィッグに『糞をしてやりたい』ってみんなに言ってたよね。トラウマになるような自覚なき差別によって、私はハリウッドでキャリアを築くこと疑問を感じるはめになった…」とコメント。リアが無意識のうちに“黒人”であるサマンサを差別し、蔑んでいたことを明かした。
LMAO REMEMBER WHEN YOU MADE MY FIRST TELEVISON GIG A LIVING HELL?!?! CAUSE ILL NEVER FORGET. I BELIEVE YOU TOLD EVERYONE THAT IF TOU HAD THE OPPORTUNITY YOU WOULD “SHIT IN MY WIG!” AMONGST OTHER TRAUMATIC MICROAGRESSIONS THAT MADE ME QUESTION A CAREER IN HOLLYWOOD... https://t.co/RkcaMBmtDA
— SAMEYAAAAAA (@Sammie_Ware) June 2, 2020
サマンサの主張に対し、リアは一切反応していないが、ユニークことウェイド役で『グリー』に出演していた俳優兼シンガーのアレックス・ニューウェルは心当たりがあるのか、「彼女を引っ張り出せ」というメッセージ付きのGIF画像をツイッターに投稿。明言は避けるも、とあるファンのツイートに返信するかたちで、「一度だけ言うね。友達が精神的にひどく傷つく出来事を経験したら、私もその友達と同じ痛みを経験する。それが友情だから」とコメントし、事情を知っていることを匂わせた。
また、メルセデス役でシーズン1からリアと共演していた俳優のアンバー・ライリーは、人差し指をかかげて「ちょっと待って!」という仕草をするGIF画像と、「あ〜あ」という表情をするGIF画像の2枚を連続でツイッターに投稿し、遠回しにリアクション。間違いなく何か知っている様子だったが、アンバー自身は“過去の事”として割り切っているのか、その直後に「前に進もう」というメッセージが記されたGIF画像を投稿して議論することを避けた。
学校で目立たない生徒たちにスポットライトを当て、いじめや障害、LGBTQ+のテーマを取り入れた大人気青春ミュージカルドラマ『グリー』は、10代の若者が抱える苦悩をシリアスかつコミカルに描き社会現象を巻き起こした。もちろん人種差別もテーマのひとつとして扱っていたので、今回の件にファンは複雑な反応を見せている。(フロントロウ編集部)