黒人差別に抵抗する抗議デモBlack Lives Matterがアメリカ各地で行なわれる中、広告看板にスプレーされたブランドの反応が話題になっている。(フロントロウ編集部)

プロテスト中に看板にスプレー

 ここ数ヵ月で複数人の黒人が、武器も持たず無実でありながら白人警官に殺された事件を受けて、アメリカ全土で多くの人々が黒人差別に声をあげている。「黒人の命にも価値がある」という意味のBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)運動は、各地で数万人規模のプロテストになっており、その多くは平和的なデモ行進やプロテスト行動となっている。

 とはいえ、プロテスト中に建物にスプレーで何かを書くといった行動をする人が増えているのも事実。ある1人のプロテスト参加者は、なかでも目を引くある場所にスプレーを吹きかけた。それは、建物の上にある広告看板!

広告看板を出していたブランド側が反応

 広告は、その名のとおり広く人々に宣伝することが目的なのだから、確かにプロテストの場所としては最適ともいえる。しかしブランド側も、その広告のために多額の資金を投じていることを考えると、勝手に何かを書かれることで怒るブランドも少なくはないと予想できる。

 しかし、今回はそんな心配は無用だった。自社の広告看板の上に「Black LivesMatter」と書かれたヘアケアブランドOuaiのオーナーであるヘアスタイリストのジェン・アトキンは、ツイッターでこう反応した。

「私達の看板をさらに良くしてくれたね」

 ジェンやQuaiは、BlackLives Matter運動への支持を早くから発表。運動を支持するために出来る寄付の方法や、実際に寄付した様子、Black Lives Matter運動に関するアートピースなど、様々な投稿をしている。そのため、自分達の看板にその言葉が書かれたことは、予期せぬラッキーという感じだったよう。ジェンはその看板を本当に気に入ったようで、わざわざインスタグラムにも写真を投稿。「自分でここへ上ってみたい」とコメントした。

多くの企業がムーブメントを支持

 社会の構造そのものが問題となっている差別問題では、個人だけでなく企業も声をあげることが重要。Black Lives Matter運動への支持は、TwitterやYouTube、マーベル・エンターテイメントなど多くの企業が声明を発表している。

 とくに今回は、黙っていること、片方が権力を持っているという左右非対称な問題のなかで中立を主張することへの批判の声をあげる人々が多く、ワーナー・ブラザースもこうメッセージを送っている。

「『誰かが声をあげなくてはいけない、他の人々が座っているのなら。誰かが話さなくてはいけない、他の人々が黙っているのなら』ブライアン・スティーヴンソン

私達は、黒人の同僚、才能、制作陣、ファンとともにあります。無分別な暴力に全員が傷ついています。あなたの声が大切です。あなたのメッセージが大切なのです」

 また、YouTubeはBlackLives Matter運動の支援として、約1億円の寄付を発表した。(フロントロウ編集部)

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