1990年から続く長寿ドラマ『LAW& ORDER』シリーズの脚本家が解雇された。Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)運動の参加者を脅すような発言をしていた。(フロントロウ編集部)

Black Lives Matterのデモ行進が各地で

 白人警官に首を膝で押さえつけられ命を落としたジョージ・フロイドの死をきっかけに、これまで非武装でありながら警官に仲間を殺されてきた黒人コミュニティの怒りが爆発。黒人の命にも価値があるという意味のBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)というスローガンとともに、多くの人が声をあげている。

 アメリカのカリフォルニア州でも、多くの平和的なデモ行進やプロテストが行なわれた。また、アメリカの一部地域では警察と市民との激しい戦いに発展した場所も確認されている。

画像: Black Lives Matterの抗議デモ。(カリフォルニア州ロサンゼルスで2020年6月3日に撮影)

Black Lives Matterの抗議デモ。(カリフォルニア州ロサンゼルスで2020年6月3日に撮影)

警察が舞台の長寿ドラマの脚本家が問題発言

 そんななか、アメリカで1990年より続く大人気刑事ドラマ『LAW & ORDER』シリーズのスピンオフドラマの脚本を担当する脚本家が解雇される出来事があった。これまでに、ドラマ『S.W.A.T』や『シカゴ P.D.』の脚本も担当してきたクレイグ・ゴアは、自身のフェイスブックに、なんと胸から膝までの長さの銃を持って武装した姿を投稿。「外出禁止」とキャプションを添えたクレイグは、さらにコメント欄にこう続けた。

「夕日が2ブロック先で強奪された。人生をかけて働いて得たこの家を壊そうとしている屑野郎に、俺が火をつけないとでも思ったか?」

画像: 『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』よりマシュー・モディーン(左)とクリストファー・メローニ(右)。 ⓒNBC / HART, WILL / Album

『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』よりマシュー・モディーン(左)とクリストファー・メローニ(右)。ⓒNBC / HART, WILL / Album

番組のボスが即刻解雇を決定

 クレイグ・ゴアが暮らすカリフォルニア州では自宅で武器を所有することは許されているとはいえ、Black Lives Matter参加者への脅迫と受け取れるこの投稿は、『LAW& ORDER』の制作陣も問題視。今シリーズの制作を担当し、Wolf Entertainment(ウルフ・エンターテイメント)のボスであるディック・ウルフ氏は、事態を知ってすぐにこうコメントを発表した。

「この行為は許容できない。とくに、国中が悲しみに暮れている時には。即刻、クレイグ・ゴアを解雇する」

 ウルフ氏が早急に行動を起こしたことには、『LAW & ORDER』のキャストも反応。オダフィン・チュチュオーラ刑事を演じる黒人のアイス-Tは、皮肉を交えてこうメッセージを送っている。

「ボスが家を掃除してるな…。尊敬するよ」

画像: アイス-T(左)とディック・ウルフ氏(右)

アイス-T(左)とディック・ウルフ氏(右)

エンタメ界で浮き彫りになる黒人差別

 ショービズの世界でも、黒人差別を含む人種差別問題が根強いことは何十年も問題となっている。そんななか、今回のBlack Lives Matter運動をきっかけに、黒人俳優たちが過去に経験した差別を告発している。

 例えば、ドラマ『glee/グリー』のリア・ミシェルが、過去に共演した黒人俳優のサマンサ・ウェアやダビエ・スネルに人種差別発言をしたり、差別的な行動を取っていたりしたことが告発され、広告契約を結んでいた食材宅配サービスのHello Fresh(ハロー・フレッシュ)から契約を解除された。

 また、ドラマ『リバーデイル』にトニー・トパーズを演じる俳優のヴァネッサ・モーガンは、「私はシリーズにおけるレギュラーの中で唯一の黒人というだけじゃなく、報酬も一番少ない」と、人種差別が根本にある賃金格差を告発している。(フロントロウ編集部)

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