ライアンに役を“取られた”過去
『アベンジャーズ』シリーズなどのMCU映画でキャプテン・アメリカを演じてきたことで知られる俳優のクリス・エヴァンス。
2011年に公開された映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』でキャプテン・アメリカ役に抜擢されて以来、世界屈指の人気俳優の仲間入りを果たしたクリスだけれど、MCUのシリーズで一躍ブレイクを果たす前は、寸前のところで役を逃したこともあったそう。
米The Hollywood Reporterのポッドキャスト『Awards Chatter』のインタビューに応じたクリスは今回、そんな過去の苦い経験に言及。映画『きみに読む物語』や『ラ・ラ・ランド』で知られる俳優のライアン・ゴズリングに役を“取られて”しまったエピソードを明かした。
2005年公開のマーベル映画『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』に出演するなど、少しずつ映画俳優としてキャリアを歩み始めていた当時、「もう少しのところで逃した役」があったことを明かし、クリスは次のように語った。「(役を逃したのは)『フラクチャー』なんだ。ライアン・ゴズリングがやった『フラクチャー』は覚えてる?正直、人生であれほどうまくいったオーディーションはなかったんだけどね」とクリス。
『フラクチャー(原題)』は2007年に公開されたスリラー映画で、妻を殺害した男性と若手検事の法廷闘争を描いた作品。ライアンは検事のウィリアム・ビーチャムを演じ、容疑者を映画『羊たちの沈黙』などで知られるアンソニー・ホプキンスが演じた。
「オーディションは嫌いなんだ。すごく嫌でね」とクリス。「ほとんどの俳優がそうだと思うんだけど、あの時はうまくいって、やってのけたと思ったんだけどね」と、当時はオーディションでうまくアピールできたと思っていたと話し、「うまくいったし、監督ともいい関係性が築けて、(役は)自分のものになると思っていたのに」と、役を獲得できるものと半ば確信していたことを告白。
「アンソニー・ホプキンスはすでに決まっていて、この時にまた、もう難関は超えたかなって思ったんだけどね」と、アンソニーの起用がすでに決まっていたこともあり、続けて自身も選ばれるものと思っていたと振り返ったクリスだけれど、一転してライアンが検事役を演じることが決まったそう。
「あの彼に敗れたんだ。言うまでもなく、ライアンのことだけどね。もしも誰かに敗れるとしても、ライアンならいいかなっていうさ」と、クリスはライアンに敗れたなら仕方ないと自分を納得させたとしながらも、「『参ったな、これは辛い』って思うような瞬間の一つだったよ」と当時の苦い記憶を振り返った。(フロントロウ編集部)