Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)に参加していた若者たちが、手にナイフをつけた白人に襲撃される事件が発生した。(フロントロウ編集部)

平和な現場が一変

 ニューヨークのクイーンズで、意見する若者たちを狙った衝撃の事件が起こった。

 現在アメリカでは、2020年5月に非武装の黒人男性ジョージ・フロイドが白人警官によって殺害されたことをきっかけに、アメリカで根強く残る黒人差別に変化を求めるBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)ムーブメントが起こっている。

 各地でデモ行進やプロテストが行なわれていて、その大多数は平和的なもの。ある少年少女たちも、Black Lives Matterを訴える看板やポスターを街道に貼っていたが、その時事件は起こった。当時、偶然現場に居合わせた目撃者は、地元メディアのQueens Eagleにこう話す。

「子供たちはポスターや看板を貼って、平和にプロテストしていました。なのに突然、男が彼らを侮辱し始め、子供たちは自分たちの信条を守るために言い返したんです」

車から降りた白人の手にはナイフが

 事件に遭遇した人物が撮っていた映像では、車道を走っていた男が、車の窓から身を乗り出し、「殺すぞ!」と叫んでいるのが確認できる。その後歩道からと車からで、言い争いになったところ、男は車を急にUターンさせ、少年少女がいた歩道の横に乗りつけ、車から降りて彼らを襲撃。

 しかもその手には、巨大なナイフのような、刀のようなものが複数本取りつけられた武器が。

 襲撃は数秒で終わったものの、現場にいた人の証言によると、その後男は車で歩道に突っ込んだという。幸いなことにケガ人は出なかったけれど、男の身元は判明しておらず、警察が調査中。

 この事件の一部始終を映した映像はSNS上で拡散され、男が身につけていた武器が、『X-MEN』シリーズのウルヴァリンに似ていることから、ツイッター上でウルヴァリンという言葉が一時トレンド入りする事態となった。

別の現場では“ジョーカー”が逮捕された

 シカゴでは、抗議デモの現場でジョーカーのマスクを被ってパトカーに火をつけた男が、その後身元を特定され、逮捕された。

 もちろん変装をしていても、平和的に抗議デモに参加している人々のほうが多い。Black Lives Matterが過熱するきっかけとなったフロイド氏の殺害事件が発生したミネソタ州ミネアポリスでは、全身ジョーカーの恰好をした参加者が、本物のジョーカーばりに軽快なダンスをしながら、フロイド氏への正義を求める看板を持ちながらプロテストを行なう様子が目撃されている。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.