スヌープ・ドッグやオフセットといったヒップホップ界のアーティストたちが、11月に行なわれるアメリカ大統領選挙にむけて自分の国を変えようと動き出している。(フロントロウ編集部)

ヒップホップ界のアーティストが立ち上がる

 これまでも、SNSなどで過激な発言や問題視される発言を繰り返してきたドナルド・トランプ米大統領は、5月25日にアメリカ・ミネソタ州で、偽造通貨の使用容疑で通報された黒人男性ジョージ・フロイドの首を白人警察官がヒザで約9分もおさえ続け殺害したことがきっかけとなり、人種差別に抗議し、警官たちに厳重な処罰を求める住民によるデモが激化していることを受けて、5月29日、「これらの悪党はジョージ・フロイドの名誉を傷つけている。ティム・ワルツ州知事とさっき話をしたが、軍は最後まで一緒にいると伝えた。どんな困難でも我々はコントロールする。略奪が始まれば、銃撃を始める」とツイート。

 軍による暴力を容認・賛美していると批判を受けたこのメッセージは、暴力を称える内容が含まれているとして、ツイッター社のルールにのっとり、自動的に表示されないようにする措置が取られた。

 そんななか、アメリカでは2020年は大統領選挙の年。大統領を変えることができるチャンスに、反トランプを表明しているアリアナ・グランデやビリー・アイリッシュは、コンサート会場に有権者登録所を設置するなど、若い世代の選挙率を上げるための活動を以前から続けてきた。現在は予備選挙がはじまり、いよいよ11月の大統領選挙に向けて動き出しているなか、ヒップホップ界の人気アーティストたちが、自分たちのファンに選挙へ行くように促している。

アリアナ・グランデのコンサート会場に設置された有権者登録所。

 若い世代のラッパーに影響を与え、ヒップホップ界の重鎮として君臨し続けるスヌープ・ドッグは、何度か薬物関連で逮捕されたことから、投票権は剥奪されていたけれど、すでにその逮捕記録は消されており、投票できることをラジオ番組『Big Boy’s Neighborhood』で明かした。ラジオ番組では、「俺は人生で1度も投票したことがない。けど今年は行こうと思う。だってあの役立たずがこれ以上大統領として在籍するなんて我慢できない。俺たちは変化させなきゃいけない。自分が投票できなかったから、これまで投票のことは言えなかった。自分が投票しないのに、他のやつに言えないだろ。もし俺がなにか言うときは、すでに済ませてるってことさ」と、大統領選挙に行って、初めて投票し、アメリカを変える力となることを約束した。

画像: ヒップホップ界のアーティストが立ち上がる

 そしてミーゴスのメンバーでカーディ・Bの夫であるオフセットは、ジョージアで行なわれた予備選に参加。オフセットは、28年間生きていて初めての選挙だったようで、投票に行くともらえるシールを胸につけながら「気分がいいぜ。自分が誇らしいよ。俺は変化を求めているから地元の州の投票所にきた」と語っている動画をインスタグラムにアップし、最後の投票日だったこの日、「みんなお願いだから今日投票に行ってくれ」とファンに選挙へ行くよう呼びかけた。

 スヌープやオフセット以外にも、多くのヒップホップ界のアーティストが投票へ行くことをファンに促しており、これまで見られなかった光景が広がっている。(フロントロウ編集部)

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