プライド月間にスポンジ・ボブのイメージを投稿
ニコロデオンが6月の「プライド月間」を祝福して、「LGBTQ+コミュニティやアライたちと共に、今月、そして毎月プライドをお祝いしよう」というメッセージと合わせて、キャラクターたちをプライド月間に合わせてカラフルに加工したイメージを公式SNSに投稿した。
ニコロデオンが投稿したのは、『スポンジ・ボブ』の主人公であるスポンジ・ボブと、『ザ・レジェンド・オブ・コラ(原題)』のコラ、『ヘンリー・デンジャー(原題)』のシュウォツ・シュウォーツ役で知られる俳優マイケル・D・コーエンの3人のイメージ。
Celebrating #Pride with the LGBTQ+ community and their allies this month and every month �
— Nickelodeon (@Nickelodeon) June 13, 2020
(�: by @ramzymasri) pic.twitter.com/pENmTaQB0h
コラはバイセクシャルであることで知られているほか、マイケルは女性として生まれたトランスジェンダーの男性として知られている一方で、スポンジ・ボブはLGBTQ+のキャラクターとして発表されたことがなく、ニコロデオンはどんな意図で投稿したのだろうかと、ファンの間で推測が広がっている。
スポンジ・ボブのセクシャリティは?
『スポンジ・ボブ』の生みの親である故スティーブン・ヒレンバーグは2002年、米The Wall Street Journalとのインタビューでスポンジ・ボブのセクシャリティについて、「全員が違う存在なのであり、番組はそれを表現しています」とした上で、「キャラクターたちのことはずっと、どこかアセクシャルとして考えています」と語っていた。
スティーブはまた、2005年の英Reutersとのインタビューで、「彼らのことをゲイだと考えたことはありません。彼らのことはアセクシャルに近い存在として考えています」とも語っており、スポンジ・ボブとその相棒であるヒトデのパトリックについて、他者に性的な魅力や恋愛感情を感じないアセクシャルであることを示唆していた。
ニコロデオンから正式にスポンジ・ボブのセクシャリティについて発表されたことはなかったものの、今回のツイートを受けて、スポンジ・ボブがクィアであることがついに正式に認められたのではないかとして、ファンの間では彼のセクシャリティについて「ゲイではないか」「アセクシャルだ」など、多くの推測が寄せられているほか、「スポンジ・ボブを誇りに思う」「ニコロデオン最高!」など、歓喜の声も広がっている。
一方で、ニコロデオンは今回のツイートについて、イメージを投稿した以上の言及はしておらず、その意図や、スポンジ・ボブのセクシャリティについては明らかになっていない。
人種差別にも声をあげたニコロデオン
ニコロデオンは今月、プライド月間を祝福する投稿をしたのみならず、人種差別の撤廃や、黒人の命にも価値があると訴えるBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)運動への支持も表明しており、これからを生きる子供たちに宛てて、次のようなメッセージを送った。
「君たちには、世界の市民として、認識され、その声を聞いてもらい、敬意を払われる権利がある。
君たちには、平和な世界に対して権利がある。
君たちには、肌の色に関係なく平等に扱われる権利がある。
君たちには、危害や不正、嫌悪から守られるべきだという権利がある。
君たちには、世界を率いていくための教育を受ける権利がある。
君たちには、他の人がそれに賛成しなくても、自分の意見や感情を持つ権利がある」
加えて、ニコロデオンは人種差別の撤廃に向けて取り組んでいる複数の団体に宛て、計およそ5億5,000万円(500万ドル)を寄付することも発表。人種間の不平等の改善に取り組んでいく姿勢を表明した。(フロントロウ編集部)