ドラマ『ウォーキング・デッド』でエゼキエルを演じるカリー・ペイトンが「トランスジェンダーの息子」を全世界に紹介した。(フロントロウ編集部)

カリー・ペイトンが「息子」を紹介

 大人気ドラマ『ウォーキング・デッド』のシーズン7からエゼキエル王を演じている俳優のカーリー・ペイトンが、11歳の“息子”カーター君をSNSを通じて全世界に紹介した。

 ヘルメットやプロテクターを着け、親指を立て、やんちゃな笑みを浮かべるカーター君の写真を公開したカーリーは、こんなメッセージでカーター君をフォロワーたちに紹介することに決めた理由を明かした。

 「これが俺の子供。俺が知る中で一番ハッピーで、精神的に安定している人物の1人。俺の息子、カーターだ。カーター(Karter)の名前はKで始まる。これは俺の名前(Khary)にちなんでいて、彼が自分で選んだんだ。まあ、彼は女性として生まれたんだ。でも、ずっと自分を男の子だと認識してきた。

  彼は俺がSNSで(トランスジェンダーの男の子であることを)報告したら、クールだと思ったらしい。俺は、支持してくれる人もたくさんいると思うけど、嫌なヤツだっていて、つらい思いをするかもしれないって教えたけど、彼は『うん、トロール(※)がいるのは分ってるよ、パパ。トロールなんてへっちゃらだよ』と答えた」

 ※インターネットの掲示板やSNSなどで、多くの反応を得たり場を荒らして面白がることを目的とする馬鹿げた投稿をするユーザー。日本語で言う「荒らし」。

 “息子”として世間に紹介して欲しいという、カーター君のたってのリクエストにより、投稿を行なったというカリーは、続けて、「ああ、自分の子供が自分らしさを探求するのを見守るのに勝るものなんか無いね。これは彼の旅で、俺はそれを応援する。みなさんが、俺が今感じているような、こんなにも抑えきれないほどの愛を感じるチャンスに恵まれるよう願ってるよ」と、しみじみとコメント。

 その口ぶりからは、11歳にして、生まれ持った性と心の性が違うという事実を受け入れたうえで、自分の存在を世界にの人々に知って欲しいという、カーター君の堂々とした生き方をとても誇りに思っている様子が伝わってくる。

『ウォーキング・デッド』の撮影中のオフショット。


カーター君の母親もSNSで“息子”として紹介

 カーター君の母親で、2019年に離婚を申請した後もカリーと友好的な関係を築いている元妻で同じく俳優のステイシー・リード・ペイトンも、インスタグラムを通じてカーター君を“息子”として紹介。

画像: カーター君の母親もSNSで“息子”として紹介

 ステイシーもカリーと同様、「息子のカーターをみなさんに紹介できることに大喜びしています。彼が生まれたとき、私たちは彼が女の子だと思いましたが、それは間違いでした。彼は男の子です。賢くて、面白くて、勇敢で、愛情深くて、堂々とした男の子です。カーターは自分が自分であることにとても自信を持っていて、彼がついに、ありのままの自分として生きているということを、私がみなさんに伝えるのを心から楽しみにしていました。男の子として、息子として、カーターとして。彼のことを信じられないくらい誇りに思っています。彼のママでいられることに、毎日、感謝しています」と、カーター君をこの上なく誇りに思っていると綴った。

 3歳年下の妹がいるカーター君は、これまで「ルビーちゃん」として生活を送ってきたが、両親による公表を機に、名前を改め、男の子として歩んでいく。

 6月はLGBTQ+への理解を深め、権利向上を呼びかけるプライド月間。カリーとステイシーがカーター君を紹介する投稿を行なったのは、6月15日、米連邦最高裁が性的マイノリティに対する職場での差別は公民権法によって禁じられているとの司法判断を下した記念すべき日だった。(フロントロウ編集部)

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