『リバーデイル』のキャストたちに性的暴行疑惑が浮上
元ディズニー・チャンネル・スターで、現在、青春ミステリードラマ『リバーデイル』にジャグヘッド役で出演するコール・スプラウスから2013年に性的暴行を受けたとして、あるツイッターユーザーが被害を告発する投稿を行なった。
「私がコール・スプラウスから受けた性的虐待についてお話したいと思います」という文章から始まる4件におよぶこの投稿では、2013年、当時ニューヨーク大学に在学中だったコールが主催したパーティーに共通の友人の誘いで参加した投稿者が、コールに性行為を迫られ、拒否・抵抗したにも変わらず、無理矢理、身体に触られるなどしたとの内容が生々しく綴られている。
.@ColeSprouse & @LiliReinhart shut down sexual assault allegations by anonymous Twitter accounts:
— Pop Crave (@PopCrave) June 22, 2020
“False allegations do tremendous damage to victims of actual assault...This seems to be the latest claim in a series of incidents seeking to baselessly cancel my cast mates and me.” pic.twitter.com/epSRoichut
さらに、それと同日、『リバーデイル』でコールと共演するリリ・ラインハート、K.J.アパ、ヴァネッサ・モーガンの3人にも、それぞれ別々のツイッターユーザーから、似たような内容の性的暴行を告発する投稿が相次いだ。
コール・スプラウスが「性的暴行疑惑」に反応
これを受け、コールは、ツイッターに連投を行なって、性的暴行をはたらいた事実は無いと疑惑を否定。自分と『リバーデイル』のキャストたちのキャリアを危機に陥れようとする人物の仕業に違いないとコメントした。
「今日、僕と3人のキャストたちが、ツイッターの匿名アカウントにより性犯罪の濡れ衣を着せられました。これらの告発を非常に真摯に受け止めるとともに、然るべきチームと協力して問題の原因を探ります」
「虚偽の告発は実際に性的暴行の被害に遭った人々に甚大なダメージを与えます。また、僕は、誰かが声を上げる権利を奪おうとしているわけではありません。投稿で語られた詳細は、事実無根であり真実ではありません。みなさんには、今回の告発に関して独自に調査していただくことを推奨します」
False accusations do tremendous damage to victims of actual assault. Furthermore, I would never seek to silence anybody. I encourage that people look into the accusations themselves, as the events detailed were factually untrue. 2
— Cole M. Sprouse (@colesprouse) June 22, 2020
さらに、コールは3つめの投稿で、「今回の告発は、僕と共演者たちを不当に失脚させようとする一連の事柄における最新の主張のようです」と、これまでにも、自身や『リバーデイル』の共演者たちを貶めることを目的に、何者かが幾度となく虚偽のウワサを流してきたことも示唆した。
リリ・ラインハートも反論
『リバーデイル』での共演がきっかけで、2017年からコールと交際していたものの、今年3月に入り破局したことが明らかになったリリは、コールとは別の“ターシャ”と名乗るツイッターユーザーから、「一緒に記念撮影を頼んだら、腰に腕をまわされ、臀部を触られた」とセクハラを告発された。
リリは、コールの反論ツイートを引用しながら、こうコメント。悪意を持って、いたずらに性的暴行被害を偽証する行動は、性的被害者の当事者にとってマイナスでしかないと、怒りを滲ませた。
「私はこれまで性的暴行の告発についてずっと真剣に考えてきました。しかし、今回告発を行なったアカウントは、私や共演者たちに関して偽のストーリーを伝えるためだけに作られたものだということが証明されています。性的暴行を受けたと偽る行為は、私が考え得るなかで最も歪んだ行動です。自身が受けた性的被害について、真実を告白することを決意した男性や女性の思いを踏みにじるような行為です。こうした嘘は、誰かの人生やキャリアを壊滅させるものです。私が今回の告発が嘘であると言い切れる理由は、疑惑を告発した人物が、すでに、これらの物語が捏造されたものであることを認めているからです。」
リリのコメントにある通り、リリからセクハラを受けたと投稿した“ターシャ”は、その約10分後に行なった投稿で、「嘘をつくことがどんなに簡単だかわかる? それでも、みんなは信じるよね? ヴァネッサ・モーガンやK.J.アパはそんなくだらないこと(性的暴行)なんてやってない。あんたたちって何でも信じるよね」と、自身が行なった告発が真実ではないことを明かしている。
リリは、その後の投稿で、「私たちは、法的手段を講じることを検討しています」と、コールと同じく、専門家の協力を得て、偽の告発を行なった人物の特定に乗り出していることを示唆。
さらに、「こういった卑劣な行動は、本当のサバイバー(性的暴行被害からの生還者)を深く傷つけるものでしかありません。サバイバーたちを支え、信じてきた私にとって今回の出来事はつらい記憶を誘発しする恐ろしいものでした」と性的暴行の被害者たちを気遣うコメントも残した。
ちなみにリリは、10代の頃にデート相手の男性から受けた性的関係の強要について、以前、Tumblrを通じて告白しており、2018年9月にセクハラ撲滅運動の「#MeToo」と意志を同じくする「#Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」というムーブメントが活性化した際、「仕事を失いたくなかったし、周りの人たちから、ただの目立ちたがり屋だと思われたくなかったから。(これが)私が被害届を出さなかった理由」と、自身が長らく被害を告発できなかった理由について明かしていた。
『リバーデイル』共演者が憤り
今回の告発に関してK.J.は沈黙を貫いているが、ヴァネッサは、コールのツイートをリツイートしたり、今回の騒動に関して、「性的暴行の被害者である自分にとって、性的暴行をされたと偽りの告発をしてもOKだと思う人間がいることに、深く、深く、困惑してる。こういう事が起こるから、本当の当事者による性的暴行に関する告発が真剣に受け止めてもらえなくなる。恥を知りなさい。これは最低」と憤りを露わにした『リバーデイル』の共演者マデライン・ペッチのツイートをリツイートするという形で反応した。
さらに、『リバーデイル』のメインキャストの1人であるカミラ・メンデスも今回の騒動にインスタグラムストーリーにコメントを発表して反応。
「誰かを性的暴行に偽の性的暴行で告発するなんて信じられないほど破壊的なこと。この人物の論点が、世間の人々が目にしたウワサをいかにすぐに信じてしまうかだったとしても、『Me Too』ムーブメントの品位を傷つけるのには値しない」、「吐き気がするし、この世に、自分の有害な行動がどんな結果をもたらすかということを省みない捻じ曲がった人間が存在するってこと以外は何も証明しない」と、投稿者を痛烈に批判した。
『リバーデイル』のキャストたちの一件と関連があるかは不明だが、6月中旬以降、人気バンド、ファイブ・セカンズ・オブ・サマーのギター兼ボーカルのマイケル・クリフォード、俳優のアンセル・エルゴート、そしてシンガーのジャスティン・ビーバーにもツイッターでの匿名の投稿が発端で性的暴行疑惑浮上。それぞれ疑惑を否定している。(フロントロウ編集部)