今年2月にアカデミー賞助演男優賞を受賞した俳優のブラッド・ピットが、以前、来日した際に異様に感じたという日本独特の「ある光景」とは?(フロントロウ編集部)

日本をはじめとする“アジア特有の文化”に感銘を受ける

 昨年9月、主演映画『アド・アストラ』のジャパンプレミアに出席するために約2年ぶりに来日した俳優のブラッド・ピットが記者会見で語ったあるエピソードが、アメリカで注目を集めている。

 「さっき裏でマスクをしてる人を見て思い出したんだけど、じつは空港に着いた時にみんながマスクをしているのを見て、ちょっと『病的だ』と感じた。でも、風邪をひいている時に周りの人にうつさないためにやっていることなんだとわかったんだ。すごく思いやりのある行動だと思う。なのになぜ他の国の人たちが同じようにしないのか、なぜ私たちがそれをやらないのかわからない」

 日本をはじめとするアジア圏では、新型コロナウイルスによるパンデミックが発生する前から、いわゆるマスク文化が定着していたが、長い間、アメリカではマスクは主に医療従事者がするもので、“一般の人がするものではない”と考えられてきた。

 そのため、ブラッドも日本人が当たり前のようにマスク姿で出歩く光景を“異様”に感じたようだが、その理由を知って感銘を受けたことを来日記者会見で明らかに。

画像: 日本をはじめとする“アジア特有の文化”に感銘を受ける

 この発言から約半年後、新型コロナウイルスの感染拡大によって状況が一変。新型コロナウイルスの感染予防策として最も有効なのは「マスク」という認識が欧米でも浸透したことで、アメリカでも人々がマスク姿て外出する姿をちらほら見かけるようになり、マスク文化が定着してきているように思われたが、やはり拒否反応を示している人も多く、そのことが今問題となっている。

 日本人からすると少々理解しがたい問題ではあるが、今年3月に米ウォルト・ディズニー・カンパニーの最高経営責任者(CEO)に就任したボブ・チャペック氏も、臨時休園中のディズニーランド・リゾートとウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの営業再開後の「一番の課題」として、ゲストのマスク着用義務の徹底を挙げていた。

 ちなみに、今回ご紹介したブラッドの発言は新しいものではないが、セレブという立場を利用して、ブラッドの元妻で俳優のジェニファー・アニストンや、新型コロナウイルスに感染し回復した俳優のトム・ハンクスら多くの著名人が、SNSやインタビューなどを通じて人々にマスク着用を呼びかけている。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.