劣悪な労働環境を告発する声が相次ぎ、冠番組『エレンの部屋』が打ち切りの危機に瀕している名司会者のエレン・デジェネレスの後釜として、俳優やコメディアン、司会業などをマルチにこなすジェームズ・コーデンの名前が挙がっていることがわかった。(フロントロウ編集部)

人気トーク番組『エレンの部屋』に打ち切り危機

 キム・カーダシアンを筆頭とするカーダシアン/ジェンナー家の面々とプライベートで親交があり、2018年に還暦を迎えた際の誕生日パーティーにレオナルド・ディカプリオやブルーノ・マーズといったAリストセレブが集結したことでも大きな話題になった名司会者のエレン・デジェネレス

 そんなエレンが2003年から約17年間にわたって司会を務める人気トーク番組『エレンの部屋』に対して、元スタッフと現スタッフから番組プロデューサー陣によるセクハラやパワハラ、差別発言といった悪質な職場いじめ、さらには給料の未払いなど劣悪な労働環境を告発する声が相次いでいる。

画像: 『エレンの部屋』より、ゲストのジャスティン・ビーバー(左)と番組司会者のエレン・デジェネレス(右)。

『エレンの部屋』より、ゲストのジャスティン・ビーバー(左)と番組司会者のエレン・デジェネレス(右)。

 騒動を受けて、エレンは番組スタッフたちに手紙を送り、「番組初日の最初のミーティングで、私は『エレンの部屋』は幸せな場所になるだろうとみんなに話しました。(この番組の現場では)誰も声を荒げることはなく、みんなが敬意を持って扱われるだろうと。あの時から明らかに何かが変わってしまいました。(幸せな場所になると約束したにもかかわらず)そうできなかったことに失望しています。そのことに対して、本当に申し訳なく思っています。(中略)みんなの貢献がなければ、私はここまで成功することはできませんでした。番組名に自分の名前を掲げているかぎり、私はこの番組で起きたすべてのことに責任を取るつもりです」と謝罪。

 しかし、たとえスタッフ間のトラブルとはいえ、エレンが今日までハラスメントなどの事実を“まったく知らなかった”というのは無理があるとして、番組関係者だけでなくエレン本人に対しても批判の声が強まっている。また、一部でエレンが上層部に番組の降板を申し出たという話も出てきており、『エレンの部屋』が打ち切りになる可能性も囁かれている。

後釜にジェームズ・コーデンの名前が浮上

 そんななか、早くもエレンの後釜に、俳優として映画『キャッツ』や『オーシャンズ8』といった話題作に出演する傍ら、深夜帯に放送されている人気トーク番組『The Late Late Show(原題)』の司会者も務める人気コメディアンのジェームズ・コーデンが名前が挙がっていることがわかった。

画像: 後釜にジェームズ・コーデンの名前が浮上

 イギリス出身のジェームズは、2015年に『The Late Late Show』の司会に就任した当初はアメリカでほぼ無名だったが、抜群のトーク力と“歌声”で視聴者だけでなく、ゲスト出演したセレブのハートをもわしづかみにし、一躍人気司会者に。さらに、毎回ジェームズが助手席に人気アーティストをゲストに迎え、ドライブしながらカラオケをしたり、他愛もないトークを繰り広げたりする番組の名物コーナー「カープール・カラオケ(Carpool Karaoke)」は、あまりの人気ぶりに2017年からApple TVで独立した番組としての配信がスタートした。

今年2月、ジャスティン・ビーバーが名物コーナー「カープール・カラオケ」にゲスト出演した際の映像。

 英The Sunによると、『エレンの部屋』を放送する米テレビ局NBCは、ジェームズの功績を高く評価しており、ぜひジェームズをエレンの後継者として迎え入れたいと考えているという。打ち切りの危機に瀕していると言われる『エレンの部屋』の総合プロデューサーであるアンディー・ラスナーは、番組終了について否定しているが果たして…?(フロントロウ編集部)

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