※本記事には、ドラマ『ウォーキング・デッド』のネタバレが含まれます。
『TWD』重要キャラのニーガン
人気ドラマ『ウォーキング・デッド』といえば、ファンの予想の上をいくストーリー展開で、10年にわたりファンを楽しませてきた。とくに、ジェフリー・ディーン・モーガンが演じる悪役のニーガンがシーズン6で登場してからというもの、ファンの記憶に残る様々な出来事が描かれてきた。
最近では悪役から改心してきたような描かれ方をしているニーガンだけれど、当初は極悪非道なキャラクター。シーズン7の初っ端で、スティーヴン・ユァンが演じた人気キャラクターのグレンと、マイケル・カドリッツが演じたエイブラハムを惨殺した時には、ファンのドラマ離れが心配されたほど。
ローレン・コーハン演じるグレンの妻マギーはニーガンを殺そうとしていたけれど、シーズン8の最終回で、アンドリュー・リンカーン演じるリックがニーガンを殺さずに監獄に追放することを決定した時にも、ファンからは驚きの声があがった。
プロデューサーが思いを語る
シーズン11ではマギーが帰ってくるとあって、マギーとニーガンの今後の関係にも注目が集まっているけれど、シリーズを振り返って、もしリックがあの時ニーガンを殺していたら?という想像をするファンも少なくないはず。そんなファンの疑問に、エグゼクティブプロデューサーのスコット・M・ギンプルも参加!
オンラインコミコンに登場したスコットは、「そこにいるキャラクター、そこにいないキャラクターのバタフライ効果(※)についてよく話すよ」と、制作陣の間ではキャラクターが他のキャラクターに与える影響について考えることが多いと明かし、こう続けた。
※ある小さな事柄が、結果的に大きな事象を引き起こすこと。気象学者エドワード・ローレンツの講義のタイトル『ブラジルでの蝶の羽ばたきは(アメリカの)テキサスで竜巻を引き起こすか』に由来する言葉。
「彼らがニーガンを殺していたら、コミュニティ間の衝突は違ったものになっていただろうね」
『ウォーキング・デッド』では、アレクサンドリア、ヒルトップ、王国、オーシャンサイド、そして聖域といったコミュニティが存在するけれど、それぞれの存在が頼りになることもあれば、争いのもととなることもある。そんな世界で、物事は連鎖的に反応していくだろうとスコットは語る。
「リックは死んでいたかもしれない。あの群れは、コミュニティのうちの1つを駆け抜けていたかもしれない。もしかしたらさらなる衝突を生み出していたかもしれない。囁く者たちが来て、取りまとめられないからといって彼らを全員抹殺していたかもしれない」
スコットは、ニーガンという存在感のありあまるキャラクターが殺されていたら、その“バタフライ効果”はかなりのものになっていたはずだと考えているよう。
シーズン8からシーズン9の間では、18ヵ月が過ぎている設定のうえ、シーズン9のエピソード5とエピソード6の間では、6年の月日が流れた。そしてリックはシーズン9をもって卒業し、シーズン11ではマギーが帰ってくる。キャラクター達がさらに深く影響しあうことが予想される『ウォーキング・デッド』の今後の展開にも期待。(フロントロウ編集部)