※本記事には、ドラマ『ブレイキング・バッド』のネタバレが含まれます。
ウォルター・ホワイトは死んでない?
2008年から2013年にかけて放送された人気ドラマ『ブレイキング・バッド』は、現在はスピンオフ作品の『ベター・コール・ソウル』が放送中で、2019年には映画『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』が公開されたほど今なお根強い人気を誇っている。
そんなドラマで主役のウォルター・ホワイトを演じたブライアン・クランストンといえば、数多くのドラマや映画に出演してきた超売れっ子俳優。それぞれの作品で存在感を発揮してきたが故に、『ブレイキング・バッド』のファンの間では、ある1つの仮説が長年支持されている。それは、ウォルターは死んでない説。
どういうことかというと、ウォルターは死んでおらず、新しいアイデンティティを得て、別のキャラクターとして生きているというもの。その別のキャラクターというのが、『ブレイキング・バッド』が放送開始となる前の2000年から2006年かけてブライアンが演じた、ドラマ『マルコム in the Middle(天才少年 マルコム奮闘記)』のハル。つまり、『ブレイキング・バッド』は『マルコム in the Middle』の前日譚であるとするセオリー。
このセオリーがファンの間でささやかれていることには、『ブレイキング・バッド』の制作陣も気がついており、ドラマのDVD/ブルーレイのコンプリートBOXの特典映像では、『ブレイキング・バッド』はすべて夢だったという設定の幻の「夢オチ」エンディングが公開されており、『マルコム in the Middle』でブライアンの妻を演じたジェーン・カツマレクと再共演するという気合の入れよう。
ブライアンもセオリーの面白さに翻弄される
もちろんブライアンもこのセオリーを知っているということで、彼が米トーク番組『TonightShow(原題)』に出演した際に、司会者のジミー・ファロンがセオリーについて質問。するとブライアンは笑いながら…?
「そういう話は、情報の取り扱い許可なしには暴露できないよ。それは面白いなとは思うけど(笑)でも…、面白いね。分かんないけど。いや、ウォルター・ホワイトは完全に死んだんだ。彼は死んだ。彼は死んだ。彼は死んだ」
セオリーの面白い魅力に翻弄される様子で、でもウォルターは死んだんだと自分にも言い聞かせるように連呼したブライアン。彼が認めても認めなくても、セオリーが真実だと本気で信じているファンはほとんどいないうえ、2つのドラマは放送局も違うため、セオリーはファンが楽しんでいるものにすぎないけれど、ブライアン自身もまたそんなセオリーを楽しんでいる1人のよう。(フロントロウ編集部)