ドラマ『ゴシップガール』の名シーンに登場したあるバッグが、偶然にも、自宅でタンスの肥やしとなっている物と同じだと気づいた女性がTikTokでその事を報告。そこから始まった「冒険」を1000万人以上が見守る。(フロントロウ編集部)

『ゴシップガール』第1話に登場したバッグ、おそろいを持っていた

 人気ドラマ『ゴシップガール』の第1話を再視聴していたTikTokユーザーのジュリアナ・ソン(@juliqnnq)は、ブレイク・ライブリー演じるメインキャラクターの1人セリーナ・ヴァンダーウッドセンが記念すべき初登場シーンで手にしていたブラウンレザーのバッグに、どうも見覚えがあることに気づいた。

 ゴールドの金具が光るセリーナ愛用のバッグが、祖母から母に贈られ、その後、自分が受け継いだものの、ずっと使わずに、いわゆる“タンスの肥やし”となってしまっているバッグと同じだと気づいた『ゴシップガール』ファンの彼女は、その興奮を動画にしてTikTokで公開。最低落札価格25ドルでネットオークションに出品してみたことを報告した。

@juliqnnqs

my room is messy don’t come at me ##gossipgirl

♬ Backyard Boy - Claire Rosinkranz

「冒険」が始まる

 すると、この動画は、たちまち『ゴシップガール』ファンたちの間で話題となり、450万回以上も再生され、DMが殺到するほどの反響を呼んだ。

 驚いたジュリアナは、オークションへの出品を取りやめ、このバッグの“起源”を辿ってみることに。

 80年近い歴史を持つ老舗ブランドCoach(コーチ)のアイテムであるということ以外は、とくにヒントが無いながら、独自のリサーチを始めた彼女は、Coachのバッグについて知りたいなら、やはりCoachの職人に聞いてみるべきだと考え、ニューヨークの5番街にある店舗でレザー職人とのミーティングを取りつけた。

 ニューヨークに足を運び、その道30年以上のベテラン職人にバッグを見てもらったジュリアナ。

 すると、職人は、さまざまなディティールから、このバッグが2000年初頭にリリースされた「ハンプトンズ・コレクション」の1つであることを言い当て、20年近く経ってもきれいな状態で残っていたことに驚きの反応を見せた。

 使用されている皮革の種類やバックルなどの金具、縫製の特徴など、Coachのバッグの歴史や古いコレクションと絡めて丁寧に説明してくれた職人は、知り合いのコレクターやハンプトンズ・コレクションの製造に携わった職人たちにも連絡を取ってくれたそう。

 この模様を別の動画で公開したジュリアナは、「どうしたらいいと思う…?」とフォロワーたちに相談を投げかけていた。

@juliqnnqs

if you’re new & confused at what’s going on watch my other videos first sorry but i got roasted last vid for using recap footage� ##gossipgirl @coach

♬ Coffee for Your Head - Vinyll

 ジュリアナが米Peopleとのインタビューで語ったところによると、このバッグは約10年前に祖母がジュリアナの母のために百貨店のBloomingdale‘s(ブルーミングデールズ)で500ドル(約5万3千円)で買ったもので、『ゴシップガール』に登場したものと同型であることはまったく知らなかったそう。

 ジュリアナは母からこのバッグを譲り受けたものの、当時まだ高校生だったこともあり、自分のファッションには合わないと思い、とりあえず使わずに保管してあったという。

画像: 第1話のオープニングシーン以外でも『ゴシップガール』でブレイク演じるセリーナがジュリアナが所有しているのと同じCoachのバッグを持つシーンがあった。

第1話のオープニングシーン以外でも『ゴシップガール』でブレイク演じるセリーナがジュリアナが所有しているのと同じCoachのバッグを持つシーンがあった。

 『ゴシップガール』でブレイクが持ったものと同型だということやSNSでバズったという付加価値が加わったこともあり、Coachの職人には、どれくらいの価値かはわからないと言われてしまったというこのバッグ。

 「もったいなくて使えない」というジュリアナは、「欲しい!」という人からたくさんリクエストが届いているが、このバッグやCoachというブランド、そして『ゴシップガール』の魅力や価値を十分に理解して一番大切にしてくれそうな人に譲りたいと話しており、「もしブレイク・ライブリーが欲しいっていうなら、彼女にあげたい!」ともPeopleに語っている。

 この一件以前のTikTokのフォロワー数は100人ほどだったというジュリアナ。しかし動画がバズったことにより、一気に52万人以上に膨れ上がったそうで、アカウントをフォローしていない人も含めると1000万人以上が自分の”冒険“を見守ってくれたようだと話している。(フロントロウ編集部)

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