新型コロナウイルスの影響で今年はオンライン開催となったセレブに人気の超大型アートフェス、バーニングマン。にもかかわらず、1,000人超の人たちが集まって、勝手にフェスを“自主開催”したことが波紋を呼んでいる。(フロントロウ編集部)

バーニングマンがコロナ禍でオンライン開催

 新型コロナウイルスの影響で、今年はヴァーチャルで行なうことを事前に発表していた世界最大規模のアートフェスティバル「バーニングマン(Burning Man)」が、先日、予定通りにオンライン上で開催された。

バーニングマンって?
アメリカのネバダ州にあるブラックロック砂漠で、毎年8月の最終月曜日から9月の第1月曜日までの7日間にわたって開催されるアートフェスティバル。インターネットやテレビ、電話はもちろん、電気や水道が一切ない砂漠で、初対面の人たちと共同生活をし、架空の街「ブラック・ロック・シティー」を作りあげていくという参加型のイベントで、1週間後には、バーニング(burn=燃やす)という名前の通り、すべてを燃やして元通りにする。主催者側が用意するのは、トイレと、食料の鮮度を維持するための氷のみで、水や食料、衣類、住居、燃料など、生きるために必要なものは、参加者が自分たちで調達しなければならない。

 毎年、世界中から約8万人もの人たちが集結し、ヴィクトリアズ・シークレットの広告塔を務めるモデルのサラ・サンパイオやキャンディス・スワンポール、先日第1子を出産したシンガーのケイティ・ペリーなど、多くのセレブも参加していることで知られるバーニングマン。コロナ禍で大規模イベントが実施できないため、今年は仮想世界での開催となったが、参加した人たちからは「貴重な体験になった」「みんなこれを必要としてた」と感謝や喜びの声があがった。

ルールを破って1,000人超がフェスを“自主開催”

 その一方で、オンライン開催という苦渋の決断をした主催者側の思いを踏みにじるような行動に出る人たちも。米CNNによると、バーニングマンがオンライン開催されていた裏で、1,000人超の人たちがネバダ州の砂漠地帯やカリフォルニア州のサンフランシスコにあるビーチに集結し、フェスを“自主開催”。

 ツイッターやインスタグラムなどのSNSに拡散された映像や写真には、音楽を大音量で鳴らして踊ったり、キャンプファイアーをしたりして、どんちゃん騒ぎをする大勢の人たちの姿が映っていた。もちろんソーシャンルディスタンス(社会的距離)は無視で、マスクを着用していない人の姿もあった。

画像: ビーチでバーニングマンを“自主開催”した人たち。

ビーチでバーニングマンを“自主開催”した人たち。

 これにブチギレたのがサンフランシスコのロンドン・ブリード市長。一部の人たちがルールを無視した行動を取っていることを知ったブリード市長は、自身のツイッターで「昨夜、バーニングマンを祝うために、1,000人を超える人々がオーシャンビーチに集まりました。これはとても無謀で自己中心的な行動です。あれはお祝いなんかではありません。あなた方はただ人々の生命を危険にさらしただけです。あなた方の行動は私たちの進歩を台無しにします。ウイルスに無敵な人は存在しません」と猛烈に批判。

 さらに、また同じような集会が行われるという情報を耳にしたブリード市長は、「やめてください」と言うと、続けて「オーシャンビーチの駐車場を閉鎖します。法執行機関もパトロールする予定です」と、違反者には厳しい措置を取ることを忠告した。(フロントロウ編集部)

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