『エノーラ・ホームズの事件簿』の配信がスタート
新作映画『エノーラ・ホームズの事件簿』の配信が2020年9月23日よりNetflixでスタートした。本作は、名探偵シャーロック・ホームズの妹を主人公にしたナンシー・スプリンガーの小説を映画化した作品で、Netflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で謎の少女イレブンを演じた俳優ミリー・ボビー・ブラウンが主演を務める。
本作の舞台は1884年のイギリス。16歳の誕生日を迎える朝、エノーラ・ホームズが目を覚ますと、母親が突如行方不明になっていて、残されたのは謎めいた暗号だけ。エノーラはやむなく、兄のシャーロックとマイクロフトに面倒をみられることになるのだけれど、兄たちから、一流の婦人に育てるための花嫁学校へと行かされそうに。しかし、自由奔放なエノーラは兄たちに従わず、母親を探すために1人ロンドンへ。旅の途中、思いがけず若き貴族の失踪事件に関わったことをきっかけに、世界の歴史を覆しかねないほどの恐ろしい陰謀と巨大な謎へと巻き込まれていく。
何度も映画化されてきたシャーロック・ホームズ
本作は主役のエノーラ・ホームズを演じるミリー以外にも豪華なキャストが出演しており、ヘンリー・カヴィルがシャーロック・ホームズを、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』の宣教師フィリップ役などで知られるサム・クラフリンがマイクロソフトを演じるほか、『ハリー・ポッター』シリーズのベラトリクス・レストレンジ役で知られるヘレナ・ボナム・カーターがエノーラの母親役で出演している。
『エノーラ・ホームズの事件簿』の主人公はエノーラだけれど、彼女の兄であるシャーロック・ホームズを主人公にしたアーサー・コナン・ドイルによる19世紀後半の一連のシリーズは、これまで何度も映像化されてきた作品。
近年の作品で言えば、2009年に1作目が公開されたロバート・ダウニー・Jr.主演の映画『シャーロック・ホームズ』シリーズや、2010年7月に放送が開始されたベネディクト・カンバーバッチが主演を務めるドラマ『SHERLOCK/シャーロック』が有名だけれど、『エノーラ・ホームズの事件簿』でのシャーロックの描かれ方は、これまでのホームズ作品とどう異なっているのだろうか? 今回、本作でシャーロック・ホームズを演じるヘンリー・カヴィルがこれまでのホームズ作品との違いについて言及した。
ヘンリー・カヴィルが本作におけるシャーロック・ホームズの描かれ方に言及
英RadioTimesとのインタビューに応じたヘンリーは、「今回のシャーロックは、女性蔑視的な天才として見ている人もいるかもしれない、伝統的な彼とは異なっているんだ」と前置きした上で、「エノーラがシャーロックを和らげ、彼の心を開いている。それって、他の作品では見たことがないものなんだよ」と続けて語り、エノーラという妹の存在がシャーロックの性格に影響を与えており、それこそがこれまでのホームズ作品との違いだと指摘した。
ヘンリーは今回、これまで多くの人たちが演じてきたシャーロック・ホームズを演じるにあたって、アーサー・コナン・ドイルによる原作を読むのではなく、映像化された近年の作品を参照したという。
「彼のような象徴的な役を演じられたのはとても楽しかったよ。とりわけ、かなりのプレッシャーが取り除かれていたからね。物語のメインがシャーロックではなくエノーラだったおかげだよ。彼がベネディクト・カンバーバッチやロバート・ダウニー・Jr.のバージョンと直接的に比較されることはないからね」とヘンリーは語り、今回はシャーロック・ホームズがメインではないため、ベネディクトやロバートが演じてきたシャーロック像と同じ目線で比較できるものではないとした。
いよいよ本日配信がスタートした『エノーラ・ホームズの事件簿』。ヘンリー演じるシャーロックと、これまでのシャーロック・ホームズとの描かれ方の違いにも注目してみてるのも、本作の楽しみ方の1つになりそう。(フロントロウ編集部)