愛される木のキャラクター、グルート
グルートは木に知性が与えられた地球外生命体で、映画ではクリス・プラットが演じているピーター・クィルことスター・ロード率いる「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の一員。MCUのシリーズでは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と続編『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』などに登場。
仲間思いのグルートはその優しいキャラクターも魅力的なのだけれど、彼の特徴はなんと言っても、「私はグルート(I am Groot)」という1つのフレーズしか言葉を話さないということ。フレーズだけ読むと自己紹介をしているように思えるかもしれないけれど、彼は「私はグルート」という言葉だけで様々な感情を表現していて、すベての局面で自分の伝えたいことを「私はグルート」で表現している。
そんな難しい役所に挑戦したのが、映画『ワイルド・スピード』シリーズで知られるヴィン・ディーゼル。実は、最初にグルートのオファーをもらった時、役を務める事に少し困惑していたそう。
グルートの設定画像をもらって驚いたヴィン
マーベルコミック『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の映画化のオファーをもらったヴィンは大喜び。脚本とコンセプトアートが描かれた巨大な本が送られてきた時、「ああ、神様。これは私がこれまでにみた中で最高のコンセプトアートだ」と思ったことを、インタビュワーのマリア・メヌーノスに語ったヴィン。
ところが、その興奮と同時に思ったのは、「うーん…彼らは僕に木を演じてって言ってるんだよね…」ということ。せっかくマーベルSF大作に出演するというのに、演じるのが「木」だという事に、少なからず困惑していたよう。
困惑を確信に変えた家族
ヴィンは初めこそ困惑していたものの、マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギと監督のジェームズ・ガンに「歴史的にたった1行しか言わないことで知られているキャラクターの声を聞かせてほしい」と言われたとき、「なんだかやりがいがあり、楽しそうだ」と思ったそう。
けれどもまだ少し不安を感じていた彼は、最終的に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』との関わりについて家族に相談した。
「自分が正しい方向に進んでいるかどうかを確認するために、コンセプトアートの本を子どもたちと一緒に部屋に持っていき、5人のメインキャラクター全員が描かれているページを開いて、『パパにやってしてほしい人はだれ?』と聞いたんだ。すると娘はすぐにグルートを指さした」
その瞬間、ヴィンの中にあった迷いはすっかり消え、グルートを演じることにしたという。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は、現在続編の制作が勧められている。詳しい公開日などはまだ明らかになっていない。(フロントロウ編集部)