メラニア夫人の側近が録音した会話テープが公開
ファーストレディのメラニア・トランプ米大統領夫人が、2018年、当時の側近に国民からの批判などに対して不満を吐露する会話を収めたテープを米CNNが入手。10月1日の夜に放送された番組内で公開した。
メラニア夫人には内緒で会話を録音したのは、以前、メラニア夫人のサポートスタッフを務めており、2017年にホワイトハウスを去ってからも親交があったウィンストン・ウォルコフ氏。
心を許せる存在だったウォルコフ氏との会話のなかで、メラニア夫人は、夫ドナルド・トランプ大統領の政策に反対する人々から、「私は共犯者で、彼と同じ、彼を支持していると言われる」、「充分な仕事ができていない」と批判されるなどと愚痴を吐露。
そのなかには、歴代ファーストレディの伝統にならって、毎年監修を担当しているホワイトハウス内のクリスマス・デコレーションを嫌々ながらも、仕方なくやってきたと打ち明ける場面もあった。
「私は必死で頑張ってる。クリスマスだって…。誰がクリスマスやデコレーションになんて興味があるっていうの? でも、私はやらなくちゃならない。私がクリスマスの計画をしていると話せば、彼らは、『親と引き離された子供たちについてはどうなってるんだ?』と指摘する…。もう、勘弁してよ!」
下の音源を聞けばわかるのだが、メラニア夫人は「ファック」や「ファッキング」という不快感を強調する言葉を使用しながらエモーショナルに語っており、クリスマス関連の職務に取り組むのが本当に嫌だったのだな、というのが伝わって来る。
“Who gives a fuck about Christmas stuff and decoration? But I have to do it.” - First Lady Melania Trump pic.twitter.com/PFyk0tUtlm
— Edward-Isaac Dovere (@IsaacDovere) October 2, 2020
不気味だと不評 メラニア夫人監修のクリスマス・デコレーション
2017年のトランプ大統領の就任以来、過去3回にわたりホワイトハウス内のクリスマス・デコレーションを監修してきたメラニア夫人。
クリスマスツリーの代わりに葉の無い木を使った2017年の装飾は「ハロウィンみたい」と揶揄されたほか、2018年は飾りもつけない真っ赤なクリスマスツリーを並べたことで「血塗られたクリスマス」などと称され、いずれも不気味だと世間からは酷評されてしまった。
why do the White House Christmas decorations look like Voldemort is about to come back pic.twitter.com/nF0GxCaxUq
— Kate Gray (@hownottodraw) November 27, 2017
Melania, on tape, saying she hates Christmas explains why she decked the halls with blood red pagan Christmas trees pic.twitter.com/TFDdSPVGrm
— Rick randall-uhrig (@RandallUhrig) October 2, 2020
今回公開された音源に含まれるメラニア夫人の「クリスマス」をディスるような発言を受け、なぜ、メラニア夫人が手がけるクリスマス・デコレーションにはワクワク感やハッピーなオーラが無いのか「納得がいった」、「そういう事だったのか」という声がSNSで相次いでいる。
This makes sense now. pic.twitter.com/uFfvftlgzG
— REDACTED Human Scum/hand washer/mask wearer (@mrshellwinger) October 2, 2020
Suddenly Melania's scary blood-red Christmas trees from two Christmases ago make a LOT more sense...
— Tim Foley (@commanderfoley) October 2, 2020
Wow. This analysis that Melania's red Christmas trees were part of her "theater of resistance" seems right on the mark.https://t.co/5KfQN0eK47
— NC Vates (@NCVates) October 2, 2020
本当は誰も気になどしていないと思いながらも、仕方なくクリスマス関連の仕事に取り組んでいたというメラニア夫人。すると、今度は、厳しすぎると言われるトランプ政権の不法移民政策に関して追求される…。
自分が置かれた立ち場に不満を募らせ、アンフェアだと感じていた様子のメラニア夫人は、ウォルコフ氏との会話のなかで、自身が訪問した移民収容施設の環境について、自国では自宅にベッドがなく、床に直に寝ていた子どもたちが、収容所ではベッドを与えられて喜んでいるなどとも主張。さらに、引き離された親子を再会させたかったものの、法的なプロセスが妨げとなり、実現することができなかったなどとも述べた。
ウォルコフ氏は今月、『Melania and Me(メラニア・アンド・ミー)』と題した回顧録を出版。同著には、知られざるメラニア夫人との交流はもちろん、メラニア夫人とトランプ大統領の長女イヴァンカ大統領補佐官の確執などについても綴られている。
ちなみに、2年連続でクリスマス・デコレーションが不気味だと言われてしまったメラニア夫人だが、2019年には、白を基調とし、電飾をふんだんに使った、より伝統的でアットホームなキラキラ感のあるデコレーションを披露。毎年とくに不評だった渡り廊下の装飾には、ガラスパネルで作られた美しい“雪のクリスマスツリー”を登場させ、こちらは例年よりも好評だった。
“The Spirit of America” is shining in the @WhiteHouse! I am delighted to share this beautiful exhibit of patriotism for all to see, and excited for everyone to experience the beauty of the #Christmas season! pic.twitter.com/qGxxl9qBrd
— Melania Trump (@FLOTUS) December 2, 2019
トランプ大統領が11月の大統領選で再選されなければ、メラニア夫人がホワイトハウスのクリスマス・デコレーションを監修するのは今年で最後となるが、一体どんな仕上がりになるのか、早くも関心が高まっている。
トランプ大統領とメラニア夫人は、メラニア夫人とウォルコフ氏の会話テープが公開された翌日の10月2日に、そろって新型コロナウイルスの感染検査で陽性判定となったことが発表された。同日に行なわれた会見で、マーク・メドウズ大統領首席補佐官は、夫妻の症状は比較的軽く、「非常にすばやい回復が期待できるものと見込んでいる」と報告したが、その後、トランプ大統領は高熱を出して病院へと搬送。入院し、治療を受けていることが発表されている。(フロントロウ編集部)