※この記事にはシーズン10の最終話のネタバレが含まれます。
ノーマン・リーダスが「あの人の死」を提案
“ウォーカー”と呼ばれるゾンビがはびこる荒廃した世界を生存者たちが生き抜く姿を描き、社会現象を巻き起こしたドラマ『ウォーキング・デッド』。現地時間10月5日、新型コロナウイルスの影響で延期になっていた同ドラマのシーズン10の最終回がアメリカで放送された。
※ここからネタバレです。
この最終話でノーマン・リーダス演じるダリルと、ライアン・ハースト演じるベータ率いる敵集団「囁く者」の直接対決が最終局面を迎え、ダリルの一撃によってベータが命を落としたのだが、じつは、“ベータの死”を提案したのは制作陣ではなくダリル役のノーマンだったことを、監督のグレッグ・ニコテロが米ScreenRantのインタビューで明かした。
ベータが最期を迎えるシーンについて、ニコテロ監督は「あれはダリルにとって大きな手柄だった」と言うと、続けて「(ベータの死について)ノーマンからアイデアを持ちかけられたんだ。『俺が両方のナイフを使って彼の目を刺すっていうのはどうだろう?』って。これまでの流れをくむと、ベータは刺し傷くらいでは死なない。でも、ノーマン(ダリル)のナイフは30センチ以上の長さがある。(どうやったら殺せるか色々と考えて)みんなで頭の中で正当化した」と、ノーマンの提案をもとに構想を練ったことを明らかに。
ただし、ベータ役のライアンは違うエンディングを望んでいたため、話し合いの末、なんとか理解してもらったそう。「ライアンは刺されたあとも戦い続けることを望んでたから、何度も話し合ったよ。でも、ショーランナーのアンジェラ・カンと脚本家のコリー・リードも、ノーマンの提案に乗り気だった。ノーマンが『(ベータを)俺が刺して、彼はそれで死ぬ』って、自信たっぷりな感じだったから。それに、私も“ベータの目を刺す”というのはおもしろいアイデアだと思った。だから、ノーマンを信じることにしたんだ」と、ライアンを説得した時のことを振り返った。
ちなみに、ニコテロ監督はベータの死を“正解だった”と思っているそうで、「最後のいくつかのエピソードで、ベータが望んでいたシチュエーションを実現させることにした。ベータ率いる大群が彼を奇妙な目的地へと導いたんだ。あれはとても良い流れで、ベータの物語は最高の結末を迎えることができたと思う」と語っている。(フロントロウ編集部)