新型コロナウイルス感染症の後遺症で腎不全となってしまったラッパーのスカーフェイスが、移植手術を行なうために腎臓を提供してくれるドナーをツイッターを通じて募っている。(フロントロウ編集部)

スカー・フェイス、「腎臓提供者」をツイッターで募集

 ヒップホップ界の重鎮として知られるテキサス出身のラッパー、スカーフェイス(49)は、新型コロナウイルスがアメリカ国内で蔓延し始めた3月に同ウイルスに感染したことを公表。その後、数カ月にわたって治療を続けたが、現在も腎臓に機能障害が残ってしまったといい、移植手術を行なうため、腎臓を提供してくれる人はいないかと、ツイッターを通じてドナーを募っている。

「腎臓が必要なんだけど、誰かボランティアになってくれる人はいるかな? 血液型はB+だ」

 スカーフェイスは、テキサス州・ヒューストン出身のラッパーたちによって結成されたゲトー・ボーイズ(Getto Boys)のオリジナルメンバー。ヒップホップファンの間では、2パックやノトーリアス・B.I.G.、エミネム、ナズ(Nas)らと肩を並べ、ヒップホップシーンに最も大きな影響を及ぼしたラッパーの1人に数えられる存在。

 南部ラップのパイオニアでもあるスカーフェイスのためならと、「僕はB+だよ。任せてくれ。恩返しがしたい。あなたの音楽はほかのどのアーティストよりも心に響く。あなたのおかげでうつ病と付き合っていく方法を学べたんだ」、「今DMしたよ。俺は酒も飲まないし、ドラッグもやらない。健康状態も良好だ。あなたの昔からのファンで、血液型はB+。黒人の同志を助けたい。返事をくれ」などと、ドナーを志願する人が何人か現れている。


生活が一変

 スカーフェイスは、感染公表から3ヵ月後の6月に米Fox5とのインタビューに応じた際、3月7日から体調の異変を感じ始めたことを明かし、新型コロナウイルス感染症により「最初に肺をやられて、それから腎臓がやられた」と告白。「肺は完全回復したけど、腎臓は元に戻らなかった…まだ体調も万全ではないし、両脚にもあまり力が入らない。味覚や嗅覚も完全には戻ってきていない。でも、生きているだけ良かった」と語っていた。

 さらに米Complexには、新型コロナウイルス感染により「両側性肺炎、肺不全、腎不全と闘った」と話し、「食生活もすべて変えて、週に4回3時間ずつ透析を受けている」と生活が一変してしまったことも明かしていた。

 スカーフェイスが腎臓を提供してくれるドナーを募集したツイートには、彼を尊敬するラッパーのグラッシーズ・マローンも返信。「(ドナーになれるか)調べてみるよ。俺はあなたの音楽を通じてストリートのあれこれを乗り越えてきた。よろこんで腎臓を提供するよ」とコメントしている。

(フロントロウ編集部)

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