「2020年なんてクソ」と歌う大胆な歌詞と、2020年に身の回りと世界に起きた出来事の映像を並べたシュールなリリックビデオが話題となり、一躍2020年を代表する1曲となった「F2020」でブレイクしたアヴェニュー・ビートにインタビューを実施。グループ結成から、「F2020」のヒット、夢のコラボレーション、そして日本のことまで、プライベートでも大の仲良しな3人がフロントロウ編集部に語ってくれた。(フロントロウ編集部)

「F2020」が大ヒットしたアヴェニュー・ビート

 米ナッシュヴィルを拠点とする親友3人組のポップ・トリオであるアヴェニュー・ビートによる「F2020」が今年、世界で“大共感”の嵐を巻き起こしている。

画像: 「F2020」が大ヒットしたアヴェニュー・ビート

 多くのオーディエンスの共感を呼んでいるのは、その赤裸々すぎる歌詞で、「12月31日、私はビールを飲んで/吐いて言った『2020年は私の年だ』/本気でそうなると思ってた/このクソみたいな年が1ヶ月、2ヶ月と過ぎるまでは/今はどんどんバカげた状況になってる」というフレーズから始まるこの「F2020」で、アヴェニュー・ビートは希望の年になると思っていた2020年に対して、「2020年なんてクソ食らえ」と静かに歌い上げている。

 今年6月にTikTok上で一部公開された際にバズを巻き起こした同曲は、7月に正式リリースされるや否や、心地よいハーモニー、まったりとしたビート、そして誰もが共感できる歌詞で注目を集め、注目の新曲を集めたSpotifyのプレイリスト「New Music Friday」や、同じく注目の楽曲を集めたApple Musicのプレイリスト「ブレイキング:ポップ」「フューチャー・ヒッツ」などにも選出されるまでに。

 今回、そんな“2020年のアンセム”とも言うべき「F2020」をリリースして勢いに乗っているアヴェニュー・ビートの3人にフロントロウ編集部がインタビューを実施! 幼馴染みだという仲良しな3人が、同曲の大ヒットをはじめ、様々なトピックに率直に答えてくれた。

アヴェニュー・ビートにインタビュー!

画像: (左から)サム・バックオフ、サヴァナ・サントス、サミ・ビアーデン 。

(左から)サム・バックオフ、サヴァナ・サントス、サミ・ビアーデン 。

まずはじめに、グループを結成した経緯を聞かせてください。

サミ・ビアーデン(以下、サミ)「私たちはみんな地元が同じなの。サヴァナと私は赤ちゃんの頃からの友達で、サムとは14歳くらいの頃にキャンプで知り合ったの。それ以来、よく遊んでいるっていう感じ」

では、アヴェニュー・ビートというグループ名の由来を教えてください。

サヴァナ・サントス(以下、サヴァナ)「14歳の頃にバンド用の名前メーカーで見つけた名前」
サミ「意味はないの(笑)」
サム・バックオフ(以下、サム)「そう、意味はない(笑)」

お互いのキャラクターを一言で表すとしたら何ですか?

サヴァナ「サミは、ファニーかな」
サミ「うん、そうなるかもね」
サヴァナ「サムは……」
サム「慎重にね !」
サヴァナ「オーケー、でも、あなたはいつも変わるから。(サミに)あなたが選んで」
サム「褒めてよね」
サミ「オーケー。サムは“オネスト(誠実)”だね」
サヴァナ「私はどう?」
サミ「サヴェージ(大胆)だね」

2019年にセルフタイトルのデビューEPでデビューしました。自分たちの音楽はどのような音楽だと思いますか? どのようなアーティスト、音楽から影響を受けたのでしょう?

サミ「いくつかのジャンルを通ってきた。最初のEPはカントリー寄りだと思うけど、最近はよりポップなものに取り組んでいると言えるかな」

デビューEPに収録されている「Ruin That For Me」

「F2020」についての話を訊かせてください。私自身も含め、多くの人たちが共感できる曲になっていると思います。

サミ「あら、それはお気の毒」

(笑)歌詞は個人的な経験に基づいているのでしょうか?

サヴァナ「その通り。自分たちの1年について文句を言いながら曲を書いていった感じ。だからすごくスラスラ書けた。私たちの人生に起きていたことだったからね」

「F2020」はリリックビデオも印象的です。個人的な映像とニュース映像を組み合わせたビデオになっていますが、このアイディアはどのように思いついたのでしょう?

サヴァナ「サミの猫が亡くなったの。それがすべてのきっかけになったという感じ」
サム「そう。私たちの人生や世の中で、たくさんの悪い出来事が起きた。それで、猫が亡くなった時に、それが1年で積み上げてきた最悪なことの一番上にきたみたいな感じになったから、マイクを持って考えてみることにしたの」

「F2020」は2020年を代表するアンセムの1つとなったと思いますが、このヒットを予見していましたか?

3人「いいえ」
サミ「まったく予期してなかった。元々TikTokにアップした時は、最初のバースとコーラスしか書いていなくて、曲は1分くらいしかなかったの。それで、ヒットしたから、『この曲を仕上げなくちゃ!』って 」

サプライズだったわけですね。

3人「うん。すごくサプライズだった」

お一人お一人に質問させてください。今のところ、最も「F2020」だった瞬間はいつですか?

サミ「私は間違いなく、猫が亡くなった時。絶対にそう。あの時は、『オーケー、もう限界』って思った」
サヴァナ「私はツアーに出ようとしていた時、いや、私のは違うな(笑)」
サム「私はそうだった。私たちがツアーや移動を控えていた矢先に、すべてが起こり始めたの」
サヴァナ「私は、カントリーソングをカントリーのラジオ局に出したのに、失敗してしまった時かな」
サム「あれは恥ずかしかった」

画像: お一人お一人に質問させてください。今のところ、最も「F2020」だった瞬間はいつですか?

では逆に、2020年における最高の瞬間はいつでしょう?

サヴァナ「この曲!(「F2020」)。3人に起きた最高のことで言うなら、やっぱりこの曲だよね。この曲のおかげで良いことがたくさん起きたから」

今年が最高の1年だと言える人はなかなかいないと思いますが、そのような感情とどう折り合いをつけていましたか?

サミ「私は上手に対処できてない」
サヴァナ「うん、うまくはできてない」
サム「うーん、音楽かな」
サヴァナ「うん、何かに対処しなければいけない時は、音楽を書くようにしてる」
サム「そうだね。曲を書くのがセラピーのセッションみたいになってる」
サミ「私たちは1日1日をなんとか乗り越えるようにしている。気分がいい時はそれを楽しむようにして、良くない物事に邪魔されないようにしている。それが私たちなりの対処法かな」

新型コロナウイルスはどのような影響を与えましたか?これにより絆が強まるなどしましたか?

サミ「絆は元々あったよね」
サム「絆はそもそも強かった。それがより強まったかな。(自粛生活で)お互いにしか会わなくなったから」
サヴァナ「今はお互いとしか遊んでいないの」

画像: 新型コロナウイルスはどのような影響を与えましたか?これにより絆が強まるなどしましたか?

2021年はどんな1年になってほしいですか? もし2021年の曲を作るとしたら、どんなタイトルになるでしょう?

サム「『We Love You 2021(2021年大好き)』になったらいいな」
サミ「『Thanks 2021(2021年に感謝)』かな。でも、期待はしないようにする。また状況が悪くなってしまうと嫌だから、良くなるっていう希望は持ちたくない。心では良くなることを願いつつもね」

まだ、デビューアルバムはリリースしていませんが、近々リリースする予定はありますか?

サミ「うん、新曲をたくさん出せたらいいなと思ってる。いくつかのシングルであれ、まとめてアルバムとしてリリースするのであれね。早く出せたらいいな」

レコーディングしているのですか?

サヴァナ「うん。私の寝室でね」

今年4月にリリースしたEP『the quarantine covers』でドージャ・キャットの“Say So”やジョン・メイヤーの“New Light”などをカバーしていますが、コラボしてみたいアーティストはいますか?

サム「ケイシー・マスグレイヴスかな」
サミ&サヴァナ「うん、ケイシー・マスグレイヴス」
サミ「もしくはハリー・スタイルズ。それか、ケイシー・マスグレイヴスとハリー・スタイルズ」
サヴァナ「もしくはBLACKPINK」

日本について訊かせてください。日本へは来たことがありますか?

3人「ないの!」
サム「すごく行きたい!いろいろ移動しようとしていた矢先に、世界がシャットダウンしてしまったから」

日本はどんな印象でしょう?

サヴァナ「みんな優しくて楽しくて、有意義な時間を過ごそうとしているっていう感じかな」
サム「あと、最高のストリートファッションね」
サヴァナ「確かに、ファッションもそう。あと、食べ物も」
サミ「日本にいつか行くことになるなんて夢にも思っていなかったから、今まで考えてみたことがなかった。でも、すごく行きたい」
サヴァナ「みんな行くのを楽しみにしてる」

日本で行ってみたい場所はありますか?

サヴァナ「特定の場所はなくて、全部見てみたい!」

画像: 日本で行ってみたい場所はありますか?

2021年の計画を教えてください。

サム「まずは新曲のリリースに専念して、来年になって何ができるか様子を見るという感じかな」
サヴァナ「ツアーができて、みんなに会いに行けたら嬉しい」
サミ「私たちは前もって計画するようなことはしないの!(笑)」
サム「今は空いた時間を上手く利用しているの(笑)」

最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

3人「こんにちは、ジャパン!みんなのことが大好き! 私たちの曲を聴いてくれたり、リクエストしてくれたり、再生してくれたり、ストリーミングしてくれたり、動画を作ったりしてくれたすべての人たちに感謝してる。日本のたくさんの人たちがカッコいいダンス動画を作ってくれた。最高だったし、みんなのおかげで夢が実現したと思ってる。本当にみんなのことが大好き。みんなのところに行けたらいいな。そうなったら最高!」

アヴェニュー・ビート
シングル「F2020」
配信中

画像: 最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

(フロントロウ編集部)

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