Netflix映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』のキャストやあらすじをご紹介。同性愛差別が色濃く残る1960年代のニューヨークを舞台に、誕生日パーティーに集まったゲイたちが繰り広げる赤裸々な会話劇に注目。(フロントロウ編集部)

名作舞台の映画化、『ボーイズ・イン・ザ・バンド』

 『ボーイズ・イン・ザ・バンド』は、2020年9月30日より配信が開始されたNetflixオリジナル映画。

 原作は1968年にオフ・ブロードウェイで初演された同名の舞台。当初5公演のみの予定だったものの、公開してすぐに話題を呼び1970年9月6日の終演までに1,001回上演される大ヒットを記録。以降、世界中で舞台が上映されてきた本作は、日本では『真夜中のパーティー』として2020年に安田顕主演、白井晃演出により上演された。

 『ボーイズ・イン・ザ・バンド』の舞台は、同性愛差別が色濃く残る1968年。1960年代後半といえば、アメリカでカウンター・カルチャーが全盛を極めた時代。第二次世界大戦が終わり冷戦が続く中、社会的不安が増していく人々の間で、セクシュアリティ、女性の権利、伝統的な権威、ドラッグ、アメリカンドリームなど、様々な権利や文化が一斉にターニングポイントを迎え、これまでにない芸術や思想が生まれた。

 そんな世相を強く表しているのがこの『ボーイズ・イン・ザ・バンド』。アフロヘアーや大麻、全盛期を迎えたソウルミュージックなど、最先端だった要素がふんだんに取り入れられているばかりでなく、同性愛差別が色濃く残る時代を反映したストーリーとなっている。本作は、1969年にニューヨークで発生したLGBTQ+当事者による抵抗運動、「ストーンウォールの反乱」前夜の出来事。

 「ゲイ解放運動」や「ゲイ・パワー」などの新しい動きが生まれた時代を自分らしく生き延びようとするゲイたちが集まり、誕生会を開く。

豪華キャストで贈るウイットに富んだ会話

 本作は、ハリウッドの映画史においてLGBTQ+はどのように描かれてきたのかをインタビュー形式で記録した映画1995年のドキュメンタリー映画『セルロイド・クローゼット』では「同性愛を真正面から描いた作品」と言われている。

画像: 豪華キャストで贈るウイットに富んだ会話

 そんな本作に登場する9人の主人公を務めるキャストが、とっても豪華!

 まず、ドラマ『ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則』のジム・パーソンズ、ドラマ『ホワイトカラー』のマット・ボマー、映画『スター・トレック』シリーズのザカリー・クイント。

 さらに、ドラマ『GIRLS/ガールズ』のアンドルー・レイノルズ、ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』のソニー役でトニー賞を受賞したロビン・デ・ヘスス、ドラマ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』のブライアン・ハッチソン、ミュージカル『マンマ・ミーア!』のマイケル・ベンジャミン・ワシントン、ドラマ『デスパレートな妻たち』のタック・ワトキンスも出演している。

 ちなみにキャスト全員がゲイであることを公表しており、アンドルーとタックは2018年に上演された舞台版『ボーイズ・イン・ザ・バンド』での共演後、交際を開始。代理母出産で双子の娘をもうけているタックは、自身のインスタグラムに家族とアンドルーの4人で撮った幸せそうな写真をアップしている。

 この豪華なキャストが一堂に介し、ウイットに飛んだ会話を繰り広げながら、歌ったり踊ったりと大騒ぎ。

 製作にはドラマ『glee/グリー』のライアン・マーフィーが、監督には舞台版を手掛けたジョー・マンテロが参加。そして、脚本は原作を手掛けたマート・クロウリー本人が執筆している。ところが残念ながら、マートは本作の配信を待たずして、2020年3月7日に心不全のため84歳で永眠した。

ゲイが主導の映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』はNetflixで配信中。(フロントロウ編集部)

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