世界的人気デュオのザ・チェインスモーカーズがアメリカのニューヨーク州ハンプトンズで行なったチャリティイベントでソーシャルディスタンスが保てていなかったことが発覚した事件で、罰金が科せられることが決定した。(フロントロウ編集部)

大問題に発展した公演の罰則が決まる

 2020年2月にSNS上での活動を休止することを宣言したザ・チェインスモーカーズは、新型コロナウイルスの感染拡大によって苦しむ人をサポートするNo Kid Hungryや、ニューヨークの子供医療基金、フレッシュ・エアー・ホームなどの地元の慈善団体のためにチャリティコンサートをニューヨークのハンプトンズで開催。

画像: 大問題に発展した公演の罰則が決まる

 このコンサートでは、ドライブ・イン・コンサートという方法をとり、ファンは車内などからパフォーマンスを見ることができ、密にならない状況が作られていたが、運営側の予想を超える出来事が発生。それは、クルマの中でザ・チェインスモーカーズのパフォーマンスを鑑賞するはずだったファンたちが、クルマを飛び出て、彼らがパフォーマンスをしている近くに集まってしまうということ。そのため、ドライブ・イン・コンサートなのにもかかわらず、いつものライブと変わらない状況が作られてしまった。

 このドライブ・イン・コンサートは、あまりにも人が集まり、「密」な状態が作られてしまったことから大きな話題となり、最終的にはニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事の目にも留まることに。クオモ知事は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために力を尽くしていただけに、ザ・チェインスモーカーズのコンサートの様子を見てご立腹。

 クオモ知事のツイッターには、この日のコンサートの様子を収めた動画に「土曜日にサウサンプトンで行なわれたショーのビデオから、ソーシャルディスタンスの違反をしていることがわかり腹立たしい。とても愕然としている。保健当局が調査をはじめる。私たちは違法性があり無謀な公衆衛生の危機には容赦しない」と書き込み、怒りを露わにしていた。

 こうして州知事までをも巻き込んだ事件から早3ヵ月が経ち、同公演には2,150人以上の人が参加し、許可された最大数を超えていたことが発覚。さらには公演の許可申請書や販促資料に書かれていた安全対策に従って開催されていなかったこともあり、罰金約220万円(2万ドル)を支払うことが命じられ、クオモ知事も「ザ・チェインスモーカーズのコンサートプロモーターは、大統領令と公衆衛生法の第16条に違反したとして本日起訴されました」と声明を出した。

 本来は安全であるはずのドライブ・イン・コンサートでこのような結果を招いてしまったことは、後のドライブ・イン・コンサートにも影響を与えており、『Drive 'N Drag(ドライブ・ン・ドラァグ)』という人気リアリティ番組『ル・ポールのドラァグ・レース』に出演する人気女装家たちが集結するイベントに出演する予定だったレディー・ガガとアリアナ・グランデが、同じことが起こると懸念して出場を辞退した。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.