1985年に1作目が公開され、PART3まで続いた名作映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の4作目が作られない理由は?(フロントロウ編集部)

長年愛されるSF大作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は1985年に公開されたSF映画。ロバート・ゼメキス監督が手掛けたこの大ヒット作は、アカデミー賞で音響効果賞を受賞し、現在でも『BTTF』といった略称で親しまれている。

画像: ⓒAMBLIN/UNIVERSAL

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 続けて1989年に『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』が、1990年に『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』が公開され、いずれも大ヒット。ごく普通の高校生マーティと、老年の科学者ドクがおりなすタイムトラベルに、多くのファンが魅了された。

 そんな大ヒット映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だけれど、続編が作られないのはなぜか知っている?

『BTTF』制作者の『BTTF』愛がすごい

 映画業界では、往年の名作の続編やリブート作品の制作が流行している。たとえば1995年に公開された映画『ジュマンジ』は2017年にドウェイン・ジョンソン主演で続編の『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』が公開されたり、1984年に公開された映画『ゴーストバスターズ』は2016年にキャストを全員女性に変換したリブート版『ゴーストバスターズ』が公開されたり。ドラマやアニメなどでも同様に、かつて大ヒットした作品の続編やリメイクが行なわれている。

画像: ©︎2019 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights

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 そんななか、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、続編が作られる様子がない。その理由を、シリーズの脚本担当、ボブ・ゲイルが明かした。

 1990年の第3作目の公開以来、多くのファンが4作目について期待している。もちろん、公開された全3作品の評価があまりにも高いため、それに耐えうる続編を作れるのかどうかという点については、ファンの間では度々議論の的になっている。トム・ホランドは2020年2月ごろ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の続編についての交渉が一時期あったことを明らかにしした。

画像: 『BTTF』制作者の『BTTF』愛がすごい

 しかし、ボブは米Colliderとのインタビューで、マーティを演じるマイケル・J・フォックスがパーキンソンを患い、演技から距離をとっているために、パート4の制作はあり得ないといった。

 ボブは、「私たちは3部作で物語を完了させた。もしもう一作作るとしても、来年60歳になるマイケル・J・フォックスがパーキンソン病を患っている。マーティ・マクフライが60歳でパーキンソン病を患っているところを見たい? 50歳でパーキンソン病の彼を見たいと思っただろうか? 見たくないだろうな。でも、マイケル・J・フォックスのいない『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も見たくないでしょう。『他の人とやればいい』と言われることもある。でもそうなの? 誰とやる? オリジナルとの比較を求めても無駄だ。 私は何度も、何年も後に続編が作られるのを見てきたよ。でも、「ああ『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』を見なければ私の人生はもっと良かった」と、みんな言うんだ。そんな続編がたくさん存在する。私たちは、基本的に金目当ての映画を作るような人にはなりたくなかった。映画会社のユニバーサルは『君たちなら大金を稼げるだろう』と言ってくれたけど、僕らは『もうこの映画で大金を稼いできたし、この映画は今のままが好きなんだ』と思っている。誇り高き親として、子供を簡単には売り出したくない」と、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に対する強い愛を語った。

 人々の記憶に残り、長く愛される映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の続編が作られない理由の裏に、これほどまでに熱い制作者の思いがあったとは、なんとも素晴らしい。(フロントロウ編集部)

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