テイラー・スウィフトが過去の楽曲を再レコーディングする許可がおり、SNSでファンが歓喜の声をあげている。(フロントロウ編集部)

過去の楽曲の原盤権をめぐる問題とは?

 テイラー・スウィフトが過去の楽曲を再レコーディングする許可が2020年11月1日より解禁された。もしもテイラーがこの権利を行使して、2006年リリースのデビュー作『テイラー・スウィフト』から2017年にリリースした通算6作目のアルバム『レピュテーション』を再レコーディングすれば、かつてデビュー時から所属していたビッグマシン・レコーズが所有している、これらの作品を再レコーディングした音源の原盤権を新たに獲得することになる。

画像: 過去の楽曲の原盤権をめぐる問題とは?

 これら6作品の原盤権をめぐる問題は、2019年まで遡る。2018年末までビッグマシン・レコーズに所属していたテイラーはその後、リパブリック・レコーズとユニバーサル・ミュージック・グループと新たに契約を結び、2019年発表の前作『ラヴァー』以降はリパブリック・レコーズからリリースしているのだけれど、2019年6月に、ジャスティン・ビーバーのマネージャーとして知られるスクーター・ブラウンがテイラーのかつての所属レーベルであるビッグマシン・レコーズを買収。

 テイラーは当時、ビッグマシン・レコードのCEOスコット・ボーチェッタから事前に知らされることなく、レーベルがスクーターに売却されたとして、怒りの声明を発表。その中で、テイラーはビッグマシン・レコーズからリリースした作品の原盤権を所有しておらず、何年もの間、「自分の作品の権利を持ちたい」とビッグマシン・レコードのCEOスコット・ボーチェッタに懇願してきたものの、「新作を出すごとにアルバムを1つ取り返せる」という理不尽な提案をされていたことを告発した。

画像: (右の写真の左から)スクーター・ブラウン、スコット・ボーチェッタ。」

(右の写真の左から)スクーター・ブラウン、スコット・ボーチェッタ。」

 その後、2019年11月にアメリカン・ミュージック・アワードでArtist of the Decade(※ここ10年で最も輝かしい功績を残したアーティスト)として表彰される際には、「過去の楽曲も含めての自分のヒットソングをこの授賞式でパフォーマンスしようと考えて」いたものの、「スコット・ボーチェッタとスクーター・ブラウンは、私にテレビ上でそのようにする権利はないと主張」してきたとテイラーが明かしたほか、2020年1月に公開されたドキュメンタリー『ミス・アメリカーナ』でも過去の楽曲を使わせてもらえないと告発。「なぜなら、私が“再収録”を許されるのは来年からで、テレビでパフォーマンスすることは、規約違反になる」からだとその理由について説明した。

 最終的にはそのどちらについても過去の楽曲を使用する許可が下りたものの、原盤権はビッグマシンが所有したままとなっていた。

11月1日に権利が解禁

 テイラーは2019年8月に米テレビ番組『グッドモーニング・アメリカ』に出演した際、原盤権を取り戻すために過去の楽曲を再レコーディングするつもりであるとし、2020年11月に再レコーディングする権利が与えられることを明かしていた。

 そして、2020年11月1日を迎え、ついにテイラーが過去の楽曲を再レコーディングすることが可能に。ファンたちはSNSでこれをお祝いし、ツイッターでは一時「#TaylorIsFree(テイラーは自由)」というハッシュタグがトレンド入りするまでになった。

 ファンがツイートした歓喜の投稿の一部は以下の通り。

「ようやく2020年11月になった」

「テイラー・スウィフトが所有」

「人生における最高の人が自由になった」

 テイラーが実際に過去の楽曲を再レコーディングするかについてなど、具体的な今後の計画については明らかになっていない。(フロントロウ編集部)

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